中国、「新たな病原体は確認されていない」 WHOに報告 子どもたちを中心に呼吸器疾患急増で
中国で、子どもたちを中心に肺炎などの呼吸器疾患が急増していることについて、WHO=世界保健機関は23日、中国側から「新たな病原体は確認されていない」などと報告を受けたことを明らかにしました。
中国では今年9月頃から、発熱やせきなどの症状がある「マイコプラズマ肺炎」が流行しています。
なかでも目立つのは子どもの患者で、治療に訪れた親子などで各地の小児病院が混雑し、患者が待合室で点滴を受ける様子なども伝えられています。
中国衛生当局は今月13日の記者会見で、「今年は3歳以下の子どもが感染するなど、低年齢化の傾向がある」として注意を呼びかけました。
こうした中、WHOは23日、感染状況などについて中国当局と協議したことを明らかにしました。中国側は、WHOの要請に基づきデータを提示した上で、いま流行している肺炎は「すでに知られた病原体によるものであり、新たな病原体や異常な症状は確認されていない」などと報告したということです。
WHOは、現時点で中国への渡航制限は必要ないとしていますが、中国ではインフルエンザの感染も広がっているため、中国国内で暮らす人たちに対し、マスク着用や手洗いなどの感染対策を徹底するよう呼びかけています。