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英チャールズ国王“厳しい船出” 若者中心に“王室離れ”国民の支持どうつなぎとめる

2023年5月6日 17:44
英チャールズ国王“厳しい船出” 若者中心に“王室離れ”国民の支持どうつなぎとめる

戴冠式をへて新たな時代の幕開けとなるイギリス王室ですが、チャールズ国王は国民の支持をどうつなぎとめていくのかという課題に直面しています。

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戴冠式を目前にひかえたロンドンには、たくさんの国旗が飾られ、中心部には巨大な王冠が設置されました。戴冠式には各国の国家元首らだけでなく、ボランティアに励んできた一般市民も招待されています。

海洋保護に取り組んできたことが評価され、招待状をうけとったダーンウッドさん。

ダーンウッドさん
「最初は(招待を)信じられなかった。歴史的なイベントに参加できることに、ただただ興奮している」

お祝いムードが高まる中くすぶり続けているのが、王室のスキャンダル。ヘンリー王子の暴露本でメーガン妃への人種差別的な発言や、ウィリアム皇太子との対立などが改めて浮き彫りになりました。

メーガン妃は、戴冠式の招待状を受け取ったものの欠席すると発表。また、ヘンリー王子は戴冠式に出席するものの式典での役割は与えられず、王室メンバーによる祝賀パレードにも参加せずにアメリカに戻ると報じられています。

エリザベス女王の死去後も内輪もめがおさまらない王室に、国民の好感度も下がり続けています。

先月、地方を訪れたチャールズ国王夫妻を待ち受けていたのは、大勢の市民の出迎えと王室への抗議活動でした。「私の国王ではない!」と書かれたプラカード。王室の存続に異を唱える人々が集まっていました。

デモ参加者「私たちには選択肢すらない。誰もこの国王を選んではいないんだ」

――チャールズ国王は「最後の王」になるべきなのか?

デモ参加者「もちろん」

直近の世論調査では、35歳以下の36%が君主制をやめるべきと考えているほか、およそ80%が王室に興味がないと答えるなど若者の「王室離れ」が顕著になっています。この団体は、戴冠式当日もおよそ1600人を動員して抗議デモを行うとしています。

また、君主制を廃止するべきという声がおよそ半数に達している北部のスコットランドでは“ある動画”が話題になっています。

名門サッカーチーム・セルティックのサポーターが戴冠式を口汚い言葉で批判。戴冠式で、国王への「忠誠」を希望する参列者に誓いをたてるよう呼びかけることに反発したのです。

国民の税金で支えられている特権階級というイメージをどう変えていくのか。元王室の広報担当者は、チャールズ国王による“身を切る改革”が必要だと指摘します。

元王室報道官アイルサ・アンダーソン氏
「君主制の新時代は王室をスリム化することだと思う。公務に携わる王室メンバーも減っていくでしょう。国王は、国民が何を望み、何を期待しているのかにとても敏感になっていくと思う」

逆風の中での船出となるチャールズ国王。“国民に愛される王室”の存続に向けて、難しいかじ取りが迫られています。