アゼルバイジャンとアルメニア係争地での軍事行動、停戦合意 ロシア国防省が発表
ロシア国防省は20日、アゼルバイジャンとアルメニアの係争地、ナゴルノカラバフで起きた軍事行動ついて停戦で合意したと発表しました。
ロシアメディアによりますと、アゼルバイジャン国防省は19日、ナゴルノカラバフで「対テロ作戦」を開始し、アルメニア軍が実効支配する60以上の地域を掌握したと発表しました。アルメニアの人権監視団体は32人が死亡、200人以上がケガをしたと伝えています。
こうした中、ロシア国防省は20日、日本時間の午後6時から「ロシア平和維持部隊の仲介で、アゼルバイジャン側とナゴルノカラバフ代表との間で、敵対行為の完全停止に関する合意が成立した」と発表しました。
ナゴルノカラバフは、アルメニア人が多く居住する地域で、国際的にはアゼルバイジャンの一部とされていますが、その支配が及ばない地域となっています。
停戦について、アルメニアのパシニャン首相はロシアメディアに対し、「アルメニアは2021年以降、ナゴルノカラバフに軍を駐留させていない。アルメニアは当事者ではない」とした上で、「敵対行為の激しさは激減した」と回答しています。
現地では過去30年間にわたって衝突が繰り返し起きていて、2020年にもロシアの仲介で停戦が成立していました。