“空き家”現地からリポートしてSNSで発信!空き家の活用と放置しないための取り組みとは?
今回は、最近、テレビのCMや広告などで見かける、空き家の活用についてお伝えします。総務省の調査によると、2018年度時点で、日本全国の空き家の数は、約848万戸に上ります。こうした空き家を放置しない為に、実はいま、様々な取り組みを行っている自治体や企業がありました。一方で、空き家を相続して、困ってしまっている持ち主も…。米澤かおりキャスターの取材です。
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米澤キャスターが訪れたのは、空き家の活用をサポートする会社。いま力を入れているという、取り組みが…
空き家活用株式会社・坂井裕之さん
「島付きのものとか」
米澤かおりキャスター
「えっ!おもしろい!」
全国各地の空き家を、現地でリポートして、世界中に動画を発信しているのです。もちろん、周辺の環境も紹介!
空き家活用株式会社・坂井裕之さん
「地元だけでは売れないとかもっと多くの方に知ってほしいという所有者がいる」
米澤かおりキャスター
「データより動画で見る方がイメージもわきやすいですしおもしろい」
購入者の中には海外の人もいるそうで、SNSに1年半で70軒掲載し、20軒売れたそうです。こちらの会社では、動画の制作や掲載、内覧会までを無料で行い、物件が売れた際に、手数料を受け取る形にしているそうです。
空き家活用株式会社・坂井裕之さん
「僕らにとって空き家は宝の山」
さらにあの”無印良品”も、空き家を宿泊施設にして再利用。部屋のリフォームから、家具や家電まで、全てプロデュースしています。
一方、空き家軒数が全国最多の約5万戸にも上る、東京の世田谷区でもある変化が…。
世田谷区空家・老朽建築物対策担当 千葉妙子係長
「自分の空き家が管理不全空家になってしまうのか?という心配の問い合わせが結構ある」
これまでは、管理が行き届いていない空き家でも住宅とみなされ、固定資産税が安くなるので、空き家が減らない要因となっていました。こうした事態を改善するため、2023年12月に法律が改正。管理の行き届いていない空き家は、減額措置を受けられず、最大で6倍の固定資産税がかかります。空き家が多いという世田谷区、実際に街を歩いてみると…。
米澤かおりキャスター
「こちらですか?えっちょっと築年数はたった建物かなと思いますが普通に歩いていたら(空き家と)分からない」
世田谷区空家・老朽建築物対策担当 千葉妙子係長
「そうなんですよ!」
しかし、一年以上も空き家だけあって、よく見ると雑草が生い茂っていたり、壁にヒビ割れなど、状態が悪化しています。このまま放置し続けると、やがて”管理不全”になる可能性があるといいます。
世田谷区空家・老朽建築物対策担当 千葉妙子係長]
「なるべく所有者の意向に沿った解決方法に導きたい」
世田谷区では、まずは誰でも相談できるようにと、“せたがや空き家活用ナビ”という相談会を、月に1回無料で開催しています。
一方、空き家の所有者たちも、色々と事情を抱えているようで、空き家の相談に来たという男性は。
井上茂昭さん
「うちの祖母が住んでいて、去年、祖母が亡くなって相続で自分が(受け継いだ)」
区に相談へ来た井上茂昭さん。なかなか、住んでもらう人が見つからず、固定資産税だけで年間240万円を支払うことになっているといいます。
井上茂昭さん
「大借金」
実際に、井上さんの空き家を訪ねると、そこには様々な悩みが…。
米澤かおりキャスター
「すごい お庭も広いですね」
井上さんも幼少の頃育ったというこちら、築約60年の2階建て住宅です。昔ながらの造りで、リフォームするにせよ、更地にするにせよ、物価の高騰もあり、負担が大きいといいます。
米澤かおりキャスター
「これだけ広いとどうなるのがいいのか」
井上茂昭さん
「借り手がいるのかなという不安が大きい」
家の横には、なんと蔵まで!代々受け継がれる家を、どのような形で活用するのが良いのか、悩んでいるそうです。
米澤かおりキャスター
「本当にいろんなタイプの空き家がありますしそれぞれに困りごとがあるのを実感した」
空き家の持ち主の悩みに寄り添い、活用したい人と考えている人を、いかにして繋げられるのか。まずは相談することで、解決の糸口を、見つけられるかもしれませんね。