【挑戦】富士山登頂を目指す義足の男性…AIで“広がる可能性”『every.特集』
ゴツゴツとした岩場を果敢に登る両足義足の男性、山田千紘(ちひろ)さん31歳。二十歳の時に駅のホームから転落し電車にひかれ右腕と両足を失った。その後、リハビリに打ち込み義足で歩けるように…。今は、航空会社に勤める会社員だ。
休日には旅行に行くなど、ひとつひとつ目標を達成し、社会復帰を遂げた。目標は「富士山へのチャレンジ」。富士山登頂を目指し、去年12月には茨城の筑波山に挑戦。何度も転びながらも約8時間かけて頂上へ。「僕の人生、二十歳のあの日で終わっていたかもしれない。今ある人生っていうのはいろんな人のおかげ」だと話す。
そんな山田さんが左脚に使用しているのは、AI=人工知能が搭載された義足。山田さんの左脚は、ヒザよりも上で切断されているため、義足が「ヒザ関節」の代わりをしている。AIがヒトの「ヒザ関節」の動きを再現。状況に応じてヒザが曲がったままでも自然な角度で固定してくれるため、楽に歩けるそう。こうしたAIの機能は、山登りにも役立つという。
「転ぶリスクが全然違う。信頼できるパートナーに出会った。だからよりチャレンジしたいという気持ちが芽生えてくる」と話す、山田さん。今年4月には、富士登山で装着する義足を選ぶため、アイスランドにある義足メーカーの本社を訪れた。
現在、試験的にAI義足を借りている山田さん。開発者たちと意見を交換した。その後の歓迎会では「生きている限り可能性は無限大。僕もみなさんも無限大なんだと。チャレンジを通して大きな発信していきたい」と富士登山に向け決意を語った。
山田さんは、この夏、富士山登頂にチャレンジする。
※詳しくは動画をご覧ください。(2023年8月28日放送「news every.」より)