“欲しい商品を好きな分だけ”量り売りが拡大中 詰め替え用よりお得なケースも…液体せっけんやオリーブオイルなど
千葉県浦安市にある「生活クラブ デポー浦安」では、今月から始めた取り組みがあります。
それは、自分のほしい商品を好きな分量で購入できる“量り売り”です。
こちらの店では、ハンドソープやボディソープなど6種類の液体せっけんから選ぶことができます。ハンドソープの場合、100グラムあたり83円で買うことができ、容器を持参すれば容器代もかかりません。(「蓋付きで乾いた容器であればどれでも可」「購入は20グラムから」)
この量り売り、いまやおなじみとなった詰め替え用を購入するより、お得になるケースもあります。
例えばこちらのハンドソープは、量り売りと詰め替え用の中身は同じ商品です。同じ量で比較してみると、量り売りのほうが約100円お得に購入できるんです。
(詰め替え用:250㎖(265グラム)306円 量り売り:265グラム 217円)
お客さん
「魅力的ですね。安く買えて自分が(容器を)持ってくるだけでいいなら、良いかなと思います」
お客さん
「安いのもあるしエコで、容器を持ってくるぐらいはそんなに負担ではないかな」
お財布にも優しいこの量り売りですが、なぜ始めたのでしょうか?
デポー浦安 出口 雅子 チーフ
「プラスチック包材をなくそうということで、さらに環境に負荷をかけない取り組みを始めることにいたしました。お値段的にもお財布に優しい感じになっております」
量り売りは、環境にも優しい販売方法のようです。
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神奈川・藤沢市の「フレッシュオリーブ」では、身近な調味料のオリーブオイルも、量り売りで買えます。
10グラム60円と、料理1回分からでも買えるため、「使う分だけ買える」と好評のようです。
量り売りで購入した人
「たくさん買わないでいいっていうか、このくらいの量がちょうどいいかな」
あまり見かけることのないオリーブオイルの量り売り。始めたワケを聞いてみました。
フレッシュオリーブ 大山康明 代表取締役
「作り置きはしません。必要な分だけ新鮮なオリーブオイルをとっていただこうと。そこで量り売りしているわけですね」
こだわっているのは、新鮮な状態でオリーブオイルを提供すること。そのため、スペインで収穫されたオリーブの実は、傷まないように現地ですぐに冷凍。それを輸入し、自社の工房でオリーブオイルに。
量り売りで購入した人
「なくなったら、なくなった度に買いに来ます。スーパーとかで売ってるものと比べると、フレッシュさが全然違う」
リピーターも多いといいます。
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多様化する量り売り、広がりはこんなところでも。
千葉県南房総市にある、地元の特産品を扱う店「房総の駅 とみうら」のお土産コーナーです。南房総の銘菓など約25種類を1グラム5円で販売しています。
お客さん
「自分が食べておいしかったら、箱で買うとかお試しできる」
まさにこの言葉通り、「試食感覚で購入してほしい」という思いから量り売りを始めたといいます。
取材中にも量り売りに挑戦するお客さんが…
お客さん
「ちょっとドキドキしますね」
楽しさのあまり、「あれもこれも」と箱に入れていきます。パッケージにひかれ、手に取った商品の重さは100グラム。1グラム5円なので、1つ500円の計算になります。
結局、好きなものを好きな分だけ詰め込み、267gで1335円分お買い上げ。
お客さん
「思ったより(値段が)いかなかった。買っちゃいますね。あまり気にしないで、どんどん入れちゃう」
お得に好きな分量を購入できる量り売り。さまざまな分野で、このスタイルが広がるかもしれません。