高級菓子を通して秋田県産ラズベリーの生産・販路の拡大を…関係者が成果と今後の方針を共有
県産ラズベリーの安定的な生産体制の構築などに取り組む秋田市の高級菓子メーカーが、県立大学や農家とともに、取り組みの成果や今後の方針などを確認しました。
海外での販売も予定されていて、取り組みはさらなる広がりをみせています。
今月末から都内の百貨店を中心に販売される高級菓子店「くら吉」の新商品は、クッキー生地やジャムなどに県産ラズベリーがふんだんに使われています。
佐々木幸生社長
「季節のいろんなシーンや贈答のシーンに向けて加工(技術)をさらに応用してお客様に喜んでいただけるよう仕上げていこうということのスタートの商品であります」
くら吉を展開する秋田市の菓子メーカー=「ゆう幸」は、県立大学と県内の農家とともに、3年前からラズベリーの安定的な生産体制の構築と、ブランド化による付加価値の向上に取り組んでいます。
栽培技術を研究してきた県立大学のノウハウのもと、農家が育てたラズベリーをゆう幸が市場価格より高く買い取っています。
こうした取り組みが実を結び、国の最新の統計ではラズベリーの出荷量は秋田が1.9トンと全国1位になっています。
その成果や今後の方針などを20日、3者で共有しました。
今年は、物価高騰や最低賃金の引き上げに伴い、1キロあたりの買取価格をこれまでの1割増し=4400円とすることが報告されました。
ラズベリー生産者
「能代ではなかなか売れなくて、つくるだけで売れないので、楽しくなかったんですが、ゆう幸さんと契約できて、たくさん売れて、だんだん貯金も貯まってきて、楽しくなってきました。」
ラズベリー生産者
「完熟した状態のものを出荷しているということで、本当の味がわかるんではないかなと、皆様にはぜひ国産のラズベリーを食べていただきたいなと」
今年は海外での販売も予定されていて、県産ラズベリーを使った高級菓子は、さらなる販路拡大が見込まれています。