カメラが捉えた…ミャンマー犯罪組織“拠点”の街 女性の姿、洗濯物も 複数の日本人が取り残されている可能性
ミャンマーの国境地帯にある犯罪組織の拠点に、複数の日本人が取り残されている可能性があります。その拠点とされる街の様子を、カメラが捉えました。
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タイとミャンマーの国境地帯に、いわば“犯罪の街”があります。立ち並ぶ建物の中には、特殊詐欺や麻薬・人身売買などを行う中国系犯罪組織の拠点があるとみられ、日本人を含む1万人以上の外国人が世界各地から拉致・監禁され、今も働かされているとみられています。
街は、どんな様子なのか。21日朝、私たちのカメラが捉えました。まずは、オフィスビルのような建物です。
記者
「ベランダですかね、人影が見えます」
たばこでしょうか、一服しているようです。
別の建物に目を向けると…。
記者
「建物の上の方には多くの洗濯物がかけられています。これだけの人が住んでいるということなんですかね」
その下には、中から次々と出てくる人々。何か麺のようなものを食べていました。女性の姿もみられました。何をしているのか、様子を見ていると…。
記者
「体を動かしたり体操している様子。ずっと同じような作業をしていたか」
もし、特殊詐欺の拠点だった場合、過去には、かけ子として長時間、電話をかけさせられていたケースもあります。
記者
「休憩したら部屋に戻っていくように見えます」
人の姿が確認できたのは、数分間でした。
再び、街の様子を見てみると…。
逃げないようにするためなのでしょうか、防犯カメラが至る所に備え付けられていました。
さらに、建物に鉄の柵のようなものがつけられ少し異様な雰囲気の、まるで刑務所のような建物もありました。
そんな街を象徴するかのように、中国語の看板やポスターが至る所に確認できました。
かつて拠点に連れ去られ、特殊詐欺のかけ子をさせられていたとみられる日本の高校生。すでに保護されましたが、捜査関係者によると、次のような趣旨の話をしているといいます。
男子高校生(17)
「自分が分かる範囲でトップは中国人だった。他に10人ちょっとの日本人がいた。直属の上司は日本人だった」
外務省によると、これまでタイ当局によって保護・拘束された日本人は7人。今もまだ20人ほど日本人がいるとみられています。タイ当局は、こうした拠点の一掃と監禁されている外国人らの解放を急いでいます。