大手商社の三菱商事は、秋田沖で計画している洋上風力発電事業について「ゼロから見直す」方針です。

これについて佐竹知事は「2021年に決まった売電単価だと事業は赤字になる」という認識を示し、事業者が決定したあとでも、売電単価を変更できる弾力的な運用を、国に求めていく方針です。

秋田沖の洋上風力発電事業の「能代市、三種町および男鹿市沖」と、「由利本荘市沖」の2つの海域については、国の公募で、2021年12月に、三菱商事を中心とする共同事業体が、発電事業者に選ばれました。

この時決め手になったのは、ほかの業者との売電単価の差で、三菱商事は最も安い価格で入札していました。

しかし、資材価格や人件費の高騰、それに円安など、事業環境が世界的に大きく変化し続けているとして、三菱商事は、事業性の再評価を行っていると発表していました。

三菱商事　中西勝也 社長
「ゼロから見直してみようということで、いま、再評価をしています。これに尽きるということです」

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国は、次の公募から、建設コストの上昇分を売電単価に上乗せできるよう、制度を変更する方針です。

これについて佐竹知事は「2021年に決まった売電単価だと事業は赤字になる」という認識を示し、すでに事業者が決定した海域でも、売電単価を変更できるよう、国に求めていく方針です。

佐竹 知事
「弾力的に、単価を国が決めてくれれば、心配することはないから、国の方に県の意向を伝えることが重要です」

また、佐竹知事は、仮に三菱商事が事業から撤退しても、国が事業者を再び公募すれば、現状に合った売電単価になるため、すぐに次の事業者が決まるという認識を示しています。