大雨被害の上小阿仁村 農地に土砂流入 水門が開かず…農業にも影響
先週の大雨で五反沢川と仏社川が氾濫した上小阿仁村では、農地に土砂が流入し、営農に大きな影響を及ぼしています。
被害の爪あとが今も色濃く残る上小阿仁村。
出穂期を迎えた稲の生育にも影を落としています。
大量の雨水とともに農地の至るところに土砂や流木が及んだ上小阿仁村。
田んぼだった場所には、流れ込んだ土砂がそのまま残されています。
大雨から1週間あまりが経ち、新たな問題も見えてきました。
小阿仁川沿いある水門は、川から複数の集落の田んぼに水を供給しています。
しかし、大雨で流れてきた土砂や木で水門を開くことができなくなっています。
村によりますと、十数か所ある水門のうち、その半数以上で水を引き込めない状態になっているほか、農業用の水路のほとんどが土砂で埋まった地区もあります。
この水門からは、水無地区と大海地区の約35ヘクタールの田んぼに水を引き入れています。
稲はたくさんの水を必要とする出穂の時期に入っていて、このまま水を引き込めない状態が続けば、実が成長できずに収量が落ち込むことが懸念されます。
土砂や流木を撤去する重機も、道路などほかの復旧工事でフル稼働していて、すぐに用意できない状態だということです。
水門を管理する農家の組合は、村や県に対し、土砂の早期撤去と田んぼに水を引き込むポンプの貸し出しを訴えています。