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宮内庁の公式インスタが“官邸超え”……予想以上の反響に担当幹部も「うれしい」 バッシング対応は?【#みんなのギモン】

2024年4月10日 10:07
宮内庁の公式インスタが“官邸超え”……予想以上の反響に担当幹部も「うれしい」 バッシング対応は?【#みんなのギモン】
宮内庁は4月、公式インスタグラムを開設しました。日頃の皇室の活動に加えて裏側まで知ることができ、フォロワー数や閲覧数は好調です。一方でコメントは書き込めないよう設定するなど、バッシングのリスクも考慮しています。SNSを始めた背景を考えます。

そこで今回の#みんなのギモンでは、「皇室の情報発信強化なぜ?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。
●インスタグラム 宮内庁が官邸超え
●憶測やバッシング対応は?

■令和3回目の園遊会に1776人を招待

加納美也子・日本テレビ解説委員
「4月23日、天皇皇后両陛下が主催される『春の園遊会』が行われます。その招待者が9日に発表されました。新型コロナウイルスで中止されていたため、今回は令和になって3回目の園遊会となります」

「去年の春と秋は招待者の規模が縮小されていましたが、今回は400人ほど増え、各界の功労者1776人が招かれました」

「発表された招待者の中には文化功労者に選ばれた、俳優の北大路欣也さん(81)、『天上の虹』や『アリエスの乙女たち』などで知られるマンガ家の里中満智子さん(76)、現代美術家の横尾忠則さん(87)らの名前がありました」

「Jリーグ創設などに尽力し文化勲章を受章した元日本サッカー協会会長の川淵三郎さん(87)も招待されています」

鈴江奈々アナウンサー
「長く活躍されている、各界で代表する豪華な面々が一堂に会する場なんだなと改めて感じます。そういった場で両陛下がお一人お一人に丁寧にお声がけされている姿がとても印象的な場でもありますよね」

■宮内庁公式インスタの初投稿は?

加納解説委員
「どんな会話をされるのかなというのも楽しみですよね。その時代時代に合わせて活動のスタイルも変化していく皇室ですが、宮内庁は4月から、まさに今の時代に沿った新たな取り組みを始めました」

「インスタグラムの公式アカウントの開設です。これが、宮内庁も驚く反響を呼んでいるといいます。宮内庁公式インスタの初投稿は、新年を迎えられた天皇ご一家の様子でした」

■被災地ご訪問も…活動を一気に投稿

加納解説委員
「そこから国会の開会式(1月26日)や盆栽展(2月16日)、ブルネイの皇太子夫妻との面会(3月8日)など、開設前の 1~3 月の活動のご様子が19件、一気に投稿されました。3月22日には、能登半島地震の被災地を訪問された時の様子も公開されました」

「フォロワー数はどれぐらいあると思いますか?」

斎藤佑樹キャスター
「世界中の方が見たいでしょうし、すぐ数百万人までいっちゃいそうですよね」

■黒田次長「若年層を含む幅広い層に」

加納解説委員
「開設から9日で、9日午後2時頃に見た時は既に80万人を超えていたんですよね。初日でフォロワー数は30万人超えだったんですよ。首相官邸のインスタは約29万人なので、初日にこれを超えてしまいました」

「ちなみに、斎藤キャスターのフォロワーは21万9000人、森アナウンサーは15万5000人です。この数字自体、すごいことです」

森圭介アナウンサー
「斎藤さんのインスタはめちゃくちゃかっこいい写真がいっぱいあるので、皆さんフォローしてください!」

加納解説委員
「宮内庁の黒田次長は『とにかく若年層を含む幅広い層に、皇室に関する発信をぜひご覧いただきたいと考えております』としています」

「中でも、この先の皇室を考えると、次の世代を担う若い世代に皇室を知って、理解してもらうことが重要だといいます。若い人たちはやはり SNS から情報を得ているため、インスタで皇室のさまざまな活動を発信しているんです」

■「信任状捧呈式」の裏側を動画で紹介

加納解説委員
「宮内庁のインスタでは、皇室の方々だけではない動画も投稿されています。8日に投稿された動画では、新任の外国の大使が信任状を持ち、天皇陛下に挨拶に訪れる『信任状捧呈式』について発信しています」

「大使が送迎で乗る馬車の準備など、一般の人が通常見ることができないところまで見られる動画です。大使は送迎の時、車か馬車かを選ぶことができ、馬車の方が人気だというような情報も字幕で紹介されています」

斎藤キャスター
「映画のワンシーンのような感じで、裏側が見られるのはすごくいいですね」

■担当幹部「潜在的な関心あった」

加納解説委員
「見応えがありますよね。フォロワー数も閲覧数も好調で、宮内庁の担当幹部は『皇室のことを潜在的に知りたいという関心があったと思っている』『予想以上にうれしい』と、感想を述べています」

■誤った情報や憶測によるバッシングも

加納解説委員
「インスタ投稿には、別の背景もあります。ここからは『憶測やバッシング 対応は?』のポイントについて見ていきます。これまで皇室の方々へのバッシングの中には、誤った情報や憶測というものもありました」

「最近では、秋篠宮家の長女・小室眞子さんの結婚相手である小室圭さんの家族の金銭トラブルについて、憶測の記事や誹謗(ひぼう)中傷もありました」

「婚約内定後、眞子さんは複雑性PTSDと診断されましたが、その原因について秋篠宮さまは、2021年に『おそらく週刊誌、ネットの記事にあるのだろうと思う』と話されました」

「去年の会見では『正確な情報をタイムリーに出していくことが大事』との認識を示され、宮内庁がどう情報発信を強化していくかが課題となっていました」

■広報室を設置、海外の王室も参考に

河出奈都美アナウンサー
「こういった憶測にどう対応していくか、ということも大事だと思うんですけれども、例えばイギリス王室はだいぶ前からSNSを開設しています」

「去年、チャールズ国王の戴冠式について調べることがあったんですが、インスタグラムで調べました。戴冠式の様子をX(旧 Twitter)でリアルタイムで伝えることもやっていました。タイムリーに正確に情報を出せる SNS は重宝されていくのかもしれないですよね」

加納解説委員
「そうですね。実際に宮内庁も、イギリス王室をはじめ海外の王室のSNSを参考にしたそうです。宮内庁はまず、去年4月に広報室を設置。民間からも若い2人を登用し、10人体制で宮内庁のホームページを改良したり、インスタの投稿を行ったりしています」

■コメントはできず…HPで受け付け

加納解説委員
「インスタはたくさん『いいね』が付いていますが、コメントは書き込めないようになっています。これについて宮内庁担当の笛吹雅子解説委員は『誰でも閲覧できるコメント欄に、皇室の方々に対するコメントが含まれることを宮内庁は避けたかった』と話します」

「宮内庁もインスタのプロフィール欄に、『ご意見・ご感想は、宮内庁ホームページで受け付けております』としています。その上で、どんな内容の意見が寄せられたかについては、整理して知らせることを検討しているといいます」

鈴江アナウンサー
「さまざまなツールを使って情報発信したり意見を寄せたりされていくということで、時代に合った発信の仕方だなと感じますし、私たちが普段見たくても見られない舞台裏を知ることで、より身近に、より興味を持つきっかけになるんじゃないでしょうか」

加納解説委員
「皇室に関する正しい情報の発信はもちろんですが、宮内庁が発信するからこそ、皇室の方々のお人柄が伝わる投稿にも期待したいですね」

(2024年4月9日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

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