“屋根付きの校庭”に“プロジェクションマッピング”東京ミッドタウン八重洲の中にある教育施設とは?
2023年3月にグランドオープンした東京ミッドタウン八重洲。ショップやオフィスなどを擁する大型複合施設のこちらですが、実は教育施設も入っているんです。一体、どんな教育施設なのか?米澤かおりキャスターが取材しました。
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実は東京ミッドタウン八重洲の1階から4階には、中央区立城東小学校が入っているんです。以前、ここには築88年の小学校があったのですが、駅前の再開発に伴い、都心型の小学校として生まれ変わったのです。
都心型と言うことで省スペースのため校庭は屋上に。周囲はオフィス街のため、防音設備として開閉式の屋根もついています。
そして校舎内の照明にも秘密が。それは少し緑がかった照明です。この光は、太陽光照明という特殊な照明で、屋上にある機械で太陽光を集め、光ファイバーで校内に送られています。
子供たちに科学技術への興味を持ってもらおうと設置したそうです。そして、こちらの小学校は、理数教育のパイロット校にもなっています。
学区外から通える特認校にも指定されていますが、実は全校児童およそ170人の内、この学区に住む児童はわずか30人ほど。それでも、学校をつくったのにはある理由がありました。
東京都中央区立城東小学校・平山治彦校長
「中央区の人口が増加子どもの数も増えている (学区外から子どもが来るので)児童数の確保ができる」
タワーマンションの建設など再開発が進む中央区。この10年間で児童の数が1.5倍近くまで増えていて教育施設の整備が急務になっているそうです。
東京ミッドタウン八重洲には、小学校に加えて保育施設も整備されています。以前この場所には小学校に併設した幼稚園がありましたが、30年前に少子化の影響で休園。しかし、児童の増加に伴い、幼稚園と保育園両方の機能を持つ認定こども園としてオープンしました。
こちらもビルの中にあるため、園庭は室内に設置。人工芝が敷かれていて水遊びをしても排水できるようになっています。そして何と言っても一番の特徴は、プロジェクションマッピング。内容は曜日ごとに変わる仕組みで公園の少ないオフィス街でも様々なものに関心を持ってほしいと設置されました。
また、ご飯はそれぞれの保育室ではなく専用の食事スペースで。すぐわきに給食室があるため、作りたてを食べられます。設備面を強化した理由とは?
昭和こども園・岩本恵子園長
「(いずれ来る)少子化の中で選ばれる保育園でないといけない」
意外な形を取る都心型の教育施設。いかに学校を魅力的なものにするのか、その進化が問われています。