【警戒】寒さが進み 2つの感染症が同時流行「マイコプラズマ肺炎」2017年以降で最多 「インフルエンザ」は年内にも警報レベルの可能性 福岡
福岡県内ではマイコプラズマ肺炎の患者が増えているのに加え、インフルエンザも「流行入り」しています。一気に寒さが進み、受診者が増えた医療機関では、複数の感染症への警戒と見極めを迫られています。
福岡市中央区のクリニックです。待合室には、発熱やせきなど、かぜの症状を訴える多くの子どもの姿が見られました。診療開始からの1時間で、同じ症状で受診した親子はおよそ15組に上りました。
■母親
「症状は鼻水とせきが出て、それが続いている感じ。」
母親が心配するのは感染症です。
■母親
「今、はやっているマイコプラズマとか、もしかしたらインフルエンザだったら怖いなと思って。症状が軽いうちに診察してもらおうと。」
長引くせきや発熱などで、入院に至ることもあるマイコプラズマ肺炎。福岡県で11月10日までの1週間に確認された定点あたりの感染者数は、2017年以降最多となりました。
県内ではインフルエンザもすでに「流行入り」していて、福岡県医師会は20日の会見で、流行はさらに拡大すると説明しました。
■福岡県医師会・稲光毅 常任理事
「(インフルエンザについては)昨シーズンを除けば、過去2番目に早い流行入り。年内には注意報、警報レベルへ拡大する可能性がある。」
福岡県医師会は、ワクチンの接種や基本的な感染対策の徹底を呼びかけています。
このところの寒さで受診が増えたというクリニックでは、感染症の判断の難しさを感じていました。
■おだこどもアレルギークリニック・尾田琢也 院長
「寒くなってからは、圧倒的にかぜの方が多い。その中にインフルエンザの方やマイコプラズマの方が。最近では溶連菌も増えていますので、症状や診察の結果をみて、どの検査をするか話し合いながら決めていく。お子さんが多いので、できるだけ負担や痛みがないように気をつけて治療をしています。」
同時に警戒しなければならない2つの感染症。医療現場では、適切な見極めに神経をとがらせる毎日が続きます。