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福岡県立学校の自転車通学にヘルメット義務づけ決定 未着用なら衝撃が4倍に「髪形崩れる」→解決して安全に

2024年12月25日 18:16
福岡県立学校の自転車通学にヘルメット義務づけ決定 未着用なら衝撃が4倍に「髪形崩れる」→解決して安全に

福岡県教育委員会は2025年4月から、県立学校で自転車通学する生徒にヘルメットの着用を義務づけると発表しました。県立高校の生徒たちに話を聞くと、必要性に理解を示す声がほとんどでしたが、少し抵抗があるとの本音も聞こえてきました。

2023年4月の道路交通法の改正で、自転車のヘルメット着用が「努力義務」となりました。

2024年7月に警察が行った調査では、福岡県内のヘルメットの着用率は全体で12.8%と低迷していますが、その中でも高校生の着用率は8.1%と、年代別で最も低くなっています。

福岡県教育委員会は「高校生が重大な交通事故に遭遇するリスクは非常に高い状況」だとして、すべての県立学校で自転車通学する生徒に対し、2025年4月からヘルメットの着用を義務づけると、25日、発表しました。各学校の校則などで、自転車通学を許可する条件としてヘルメットの着用が盛り込まれます。県立高校の生徒のうち、およそ6割にあたる3万9000人が自転車通学です。

県立高校に通う生徒たちに話を聞きました。

■高校生
「義務化することで助かる命もあるので、義務化はいいと思います。」
「僕も1回こけたことがあるのでいいかなと思います。」
「安全面だとかぶったほうがいいとは思うけど、いやかな。(かぶると)頭が暑い。」

ヘルメット着用には少し抵抗があると話す生徒もいました。

人形を使った自転車と車の衝突実験では、自転車が車にぶつかると人形は投げ出され、頭から地面にたたきつけられました。

頭への衝撃を測る実験では、ヘルメットを着けていないと、着けている場合に比べ、衝撃はおよそ4倍にもなるという結果も出ています。

自転車を利用する人向けのヘルメットを100種類以上取り扱う、福岡市の量販店を訪ねました。

■ヨドバシカメラマルチメディア博多・塚本進太郎さん
「SGマークの機能がついている商品がよく売れています。」
■阿部まみアナウンサー
「SGマークはどういう意味ですか?」
■塚本さん
「日本の安全基準をクリアしているヘルメットです。1年前に比べて、帽子型や折りたたみのヘルメットなどはあまり売れなくなり、こうした(安全基準をクリアした)ヘルメットが売れています。」

通学に適したヘルメットの価格は、5000円前後が中心となっています。安全面から必要性は理解しつつも、ヘルメットの着用に抵抗を感じる理由の一つが。

■高校生
「髪形が崩れたくないので、あまり着けたくないですね。」

この問題を解決すべく、JAF佐賀支部は地元の理容美容専門学校と協力し、ヘルメットを着用した時、崩れにくい髪形を紹介する動画を公開しています。

その一つを実際に試してみました。まず頭の下の方でポニーテールを作ります。その後、髪の毛を2つに分けて、きつくねじりながら後ろでお団子をつくり、ゴムで留めます。これで完成です。

■阿部アナウンサー
「ヘルメットをかぶった時は髪の崩れが気になりますが、崩れていません。」

また、インナーキャップと呼ばれる、ヘルメットの下にかぶる帽子は、髪形が崩れるのを防ぐ効果もあります。

■塚本さん
「自転車も車両だということをよく理解していただいて、自分の命を守るためにも、ヘルメットは必要だということを重く考えていただかないといけないと思っています。」

福岡県警によりますと、2024年9月までの3か月間で、高校生の自転車事故は118件起きていて、およそ半数にあたる58件は登下校中でした。

自転車に乗る時にはヘルメットの着用が欠かせないという意識をさらに広げていくことが、命を守ることにつながります。

最終更新日:2024年12月25日 18:16
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