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パラダンサーも寝たきり芸人も!障害・国籍・年齢問わず「クラブ」でインクルーシブイベント

2023年12月24日 16:03
パラダンサーも寝たきり芸人も!障害・国籍・年齢問わず「クラブ」でインクルーシブイベント

熊本市で12月、あるインクルーシブイベントが行われました。インクルーシブには、「包括的な」、「包み込むような」などの意味があります。誰一人排除せず、障害や国籍、年齢や性別を問わず楽しめるイベント。会場となったのは意外な場所でした。

熊本市のクラブで音楽に身をゆだね楽しむ人たち。パフォーマンスをするのは、東京パラリンピックの開会式にも出演した車いすダンサー、かんばらけんたさんです。

この日開かれたのは、障害や年齢に関わらず、どんな人にも音楽を楽しんでもらおうと企画されたインクルーシブイベント「ユニクル」。約200人が集まりました。

主催したのは、熊本市内でリハビリテーション医として働く田中慎一郎さんです。

■一般社団法人ユニバ 田中慎一郎さん
「僕は障害者専門の医者なので、障害がある友達もたくさんいるんですけど、友達の中からクラブに行きたくても行けないっていう声をたくさんいただいてた」

会場は音響の整った一般的なクラブ。医療や福祉のスタッフをそろえ、介助が必要な場合は周りの人もサポートします。

障害がある人と楽しく交流できる機会にしようと、子どもも一緒に参加できる空間を作りました。夜遅くならないよう午後8時まで、ノンアルコールで禁煙のイベントです。

トークセッションにはこんな人も。合志市で暮らす、自称・お笑い界初の寝たきり芸人、あそどっぐさん。全身の筋力が低下する脊髄性筋萎縮症で左手の親指しか自力で動かせないものの、お笑いライブの出演やユーチューブ配信など精力的に活動しています。

■MC
「お笑いをやっていて、ちょっとマイナスなことを言われたりするんですか?」
■あそどっぐさん
「よくあります。やっぱり気持ち悪いとか、税金で生きてる間に出てくるななど。一番傷つくのは、『鼻がでかい』。これが一番傷つくから言わないでね(笑)」

トークセッションで会場を盛り上げた、あそどっぐさん。実は、クラブに来たのは初めてでした。
■あそどっぐさん
「初めてで、ちょっとドキドキしていました。今日で慣れちゃったので、また来てみようかなと思います」

障害や年齢に関わらず音楽を楽しむ。参加者は思い思いの時を過ごしました。

■参加者
「近くに障害者の方がいらっしゃらない方も、こうやってふれ合うことですごくフラットになると思ってるので、これを続けていきたいなと思いました」

■一般社団法人ユニバ 田中慎一郎さん
「みんなの考え方や意識が変わって、それが仲間に発展してコミュニティに発展していくといいなって思い。熊本だけじゃなくて、全国のクラブとかでこういうイベントできたらいいんじゃないかと思ってます」

障害や性別、年齢で排除しない、どんな人も包み込む優しい空間へ。これからのイベントの描く当たり前の姿です。

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