田の神に祈る“農の復興” 「今年は少しでも多く…」 奥能登で春の“あえのこと”神事
奥能登の各地に伝わるあえのことは、稲作を守る田の神様を自宅でもてなす伝統行事です。
年の暮れに家へ招き入れた田の神様は、春になるまで家の中で過ごしてもらい、春を迎えると五穀豊穣を願って田んぼへと送り出します。
輪島市三井町では、これまで神事を行っていた家は被災して使えず、ことしはボランティアの宿泊施設で神様をもてなしました。
「地震と豪雨の影響で地元で採れた野菜も少し小ぶりでございます。今年は少しでも数量も多く、育ちますようお願いを申し上げたい」
住民たちが用意した御膳でもてなしたあと、神様を田んぼへと案内しました。
三井公民館・小山 栄 館長
「(昨年は)作物の出来がよくなかった。今年は神様、言うこと聞いてくれることを願ってます」
三井町では、去年は地震の影響で約5割の田んぼが耕作できず、住民たちは平穏無事の一年と五穀豊穣を願い、雪の積もる田んぼへと神様を送り出しました。