愛媛初上陸!「フランフラン」オープン1か月、売上好調 独自路線で女性たちに人気を集める訳
11月1日、愛媛県のショッピングモール、エミフルMASAKI内にインテリア雑貨店「Francfranc(フランフラン)」がオープンした。初日は行列が絶えず、売上げは目標の160%を達成。予想を超える盛況ぶりとなっている。
店頭には白やパステルカラーを基調にフリルの付いた寝具や、レースをあしらった収納ボックスなど、生活シーンを華やかにしてくれるアイテムが並ぶ。親子連れやファミリー、カップルの姿も目立ち、店内では「可愛い!」の声が多く聞かれた。
エミフルMASAKIでは10代~30代の女性客からの要望を多く受け、数年前よりフランフランの誘致を進めてきただけに、新たな顧客層の獲得に期待を寄せている。
エミフルMASAKI 藤方良淳次長:
「フランフランのオープン後は今までエミフルに来ていなかったお客さんも多く、周りのテナントにも良い効果をもたらしています。期待値は高いです」
■“心高鳴る”フランフランの世界観
現在、国内外に150店舗以上を構えるフランフラン。シンプルなデザインで幅広い年齢層に向けたブランドも多い中、主に一人暮らしの女性をターゲットにした独自路線で人気を博している。
1990年の創業から30年を超え、去年発表したタグライン(ブランドメッセージ)は『かわいくなれ、世界。』日常生活の中に、“心高鳴る”瞬間をいつまでも提供する存在であり続けたいとしている。
「デザインされた商品と自由なスタイリングで、多彩な空間づくりを叶える」をコンセプトに、毎年1000点を超えるオリジナル商品を企画。新たなトレンドを予測しながら、暮らしに彩りを添えるアイテムを提案してきた。中でも人気があるルームフレグランス。植物性由来で消臭・除菌効果もあるシリーズはロングセラーとなっている。
■生活シーンを再現した売り場作りにこだわり
また、フランフランの大きな強みは売り場作りだ。リビングやキッチン、寝室などの居住空間を再現。色や香りなど細部にまでこだわり、「こんな部屋に住んでみたい」という女性の心理をついている。ディスプレイは季節とともに移り変わり、女性客を飽きさせないのも魅力のひとつだ。
元々は家具の輸入販売からスタートしたフランフラン。近年は雑貨のイメージが強いが、エミフルMASAKI店では広い敷地面積を活かし、インテリアショップとしてのトータルコーディネートに注力したい考えだ。
さらにファミリー層や男性客も気軽に入りやすいよう、内装にグリーンやベージュなどのカラーも多く取り入れている。また自宅で商品を使うイメージがしやすいよう、新たにディスプレイ棚を設けるなど見せ方にもこだわっているという。
■ワクワクを届けるシーズンコレクション
フランフランが力を入れるシーズンコレクション。現在、店頭で来店客の人気を最も集めているのがクリスマスアイテムだ。女性でも簡単に組み立てられる「クリスマスツリーセット」のほか、オーナメントやオブジェも豊富に取りそろえる。
宇和島市から(20代女性):
「クリスマス用の飾りを買いにきました。クリスマス一色で、見ているだけでワクワクしますね。愛媛にお店ができるのを心待ちにしていたんです」
松山市から(30代女性):
「友達に渡すプレゼントを探しに来ました。今まではオンラインで買うしかなかったので、実際手に取って買えるのは嬉しいです」
FrancfrancエミフルMASAKI店 伊澤雅祥店長:
「元々愛媛はオンラインストアでの購入者も多い地域でした。普段のお買い物の中で気軽に立ち寄れる場所として、地域の方々にワクワクやドキドキを届けられるような商品展開をしていきたいと思っています。何気ない日常を彩るアイデアや工夫を提案し、末永く愛される店舗を目指しています」
■アインホールディングスの買収で新展開にも期待
今年8月、調剤薬局大手のアインホールディングス(北海道)がフランフランを約500億円で買収した。コスメが主力のドラッグストア「アインズ&トルペ」と「フランフラン」の強みを活かし、クロスマーチャンダイジング(商品の相互販売)を強化する。先月29日には神奈川県横浜市での共同出店も果たした。
アインHD経営企画室によると、フランフランエミフルMASAKI店でも今後アインズ&トルぺの商品販売を検討しているとのこと。 異業種との連携は、今後どのような相乗効果をみせるのか。新たな展開にも期待したい。
(取材・文 / 津野紗也佳)