日銀・植田総裁「国際金融市場落ち着いている」 政策金利0.5%に引き上げ
日本銀行は金融政策決定会合で、政策金利をこれまでの0.25%から0.5%に引き上げる追加の利上げを決めました。
日本銀行 植田和男総裁
「昨年に続き、しっかりした賃上げの実施が見込まれると判断した」「トランプ大統領が就任し政策の大きな方針が示されつつあるが、その後の国際金融資本市場は全体として落ち着いていると判断した」
植田総裁は会見で、利上げ判断で重視していた今年の賃上げの見通しやアメリカのトランプ政権発足の影響について、大きな問題はなかったとの認識を示し、「金融緩和の度合いを調整することが適切であると判断した」と説明しました。
政策金利0.5%は、2008年10月以来。実におよそ16年ぶりの水準です。ただ植田総裁は、緩和的な金融環境は続いているとして、経済や物価が日銀の見通し通り推移すれば、今後も利上げを行う考えを示しました。「ペースやタイミングについては予断は持っていない」とも述べています。
円相場は、植田総裁の会見中、一時1ドル=154円台まで円高に進む場面がありましたが、その後また156円台に戻しています。