ミャンマー“犯罪組織拠点の内部映像”入手…大勢が監禁か 解放された外国人「日本人2人見た」
ミャンマーの国境地帯にある犯罪組織の拠点から解放された外国人がNNNの取材に答え、その拠点の中で日本人2人を見たと証言しました。まだ監禁されていて、解放のめどは立っていないと話しています。
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24日に撮影された、ミャンマーにある詐欺拠点の内部とみられる映像には、「国に帰りたい人はいませんか?」と整列した人たちに呼びかける様子や、建物に囲まれた中庭のような場所に集められた大勢の人の姿がありました。
ミャンマーとタイの国境地帯に広がる中国系犯罪組織の拠点。1万人以上の外国人が監禁され、詐欺行為に加担させられていたとみられています。
23日に拠点の1つから解放された男性たちに、話を聞きました。
23日に拠点から解放された人
「(監禁中は)手錠もかけられた。狭い部屋に18人」「私たちは立たされ、身動きがとれなかった」
つらい監禁生活の中で、彼らが見たのは…。
23日に拠点から解放された人
「日本人は2人いた」
同じく監禁されていたという日本人です。日本人が解放されるめどは立っていないと話し…。
23日に拠点から解放された人
「拘束されるか、その仕事をするかの2つに1つだった。体調がいい人は誰もいない。みんな救助を待っている」
こうした拠点には日本人が20人以上監禁されているとみられ、日本側はタイ当局に対し、20代と30代の日本人男性の救出を要請したということです。(関係者による)
タイ側の国境近く、メソトで案内してもらった先、川の向こうのミャンマー側に、拠点の1つとされる「KKパーク」が見えました。
しかし…。
「中の様子はまったくわかりません」
「その街が急速に発展している」
──中国の影響で発展した?
「そうです」
中国系犯罪組織が関わる、謎に包まれた詐欺拠点。
24日、私たちが上空から撮影すると、見えてきたのは、ずらっと並んだ赤い屋根の建物。アパートのような造りで、たくさんの部屋があるのがわかります。駐車場とみられる場所には複数の人影が見られ、スポーツができるコートも。
監禁された人たちは、ここで生活しながら詐欺行為を強いられていたのでしょうか。
案内してくれた女性は、拠点から逃亡する人を今までに何人も見たといいます。
案内してくれた女性
「助けを求められました。毎日のようにあります」
今も多くの人が監禁されているとみられる、KKパーク。
国境警備隊は、今月末までにこの地域の拠点を一掃する予定だということで、解放された外国人は母国に引き渡されるとみられます。
タイ当局によると、24日までに詐欺に加担させられていたとみられる外国人、約6500人が解放されたということですが、これまでに日本人の情報は確認できていません。
(2月24日放送『news zero』より)