【総決算】記録ずくめだった2024年 愛媛の気象&季節でめぐる各地の絶景スポット
県内の今年1年を振り返る「愛媛総決算2024」。カレンダーで振り返ると…1月から11月までの全ての月で様々な気象に関する記録が更新されました。記録ずくめの2024年。気象と絶景で振り返ります。
気象に関する記録が相次いだ、2024年。まずは、どこに行ってもこの話題で持ちきりだった、今年の「暑さ」から。皆さん、覚えていますか?2024年の幕開けは、季節外れの暖かさだったことを。
2月後半にはゴールデンウィーク並みの暑さでなんと、半袖姿の人も!大洲で24.4℃、御荘で23.7℃など、南予を中心に2月の観測史上最も高い気温となりました。
さらに6月から8月の平均気温が、松山で27.5℃、宇和島で27℃となるなどこれまた観測史上最高に。
そして迎えた、夏本番。県内では最高気温が35℃以上の猛暑日が続き…最終的に、大洲で36日、松山で33日、今治で32日など9つの地点で過去最多となり、史上最も暑い夏となりました。
熱中症の疑いで救急搬送された人は、県内で去年より431人多い1478人に。統計を取り始めた2008年以降で最多となり、3人が亡くなりました。
末広マート店長 近藤勝さん:
「急に気温もガッと上がりましたので、葉がとける状態ですね」
暑さに悲鳴を上げたのは、人間だけではありません。小松菜や青ネギなど葉物の野菜は収穫を前に暑さで溶けてしまい…
いちじく生産者(伊予市):
「あんまり芳しくない。日照りが響いてるから」
ブドウ生産者(松山市):
「暑さが続いてるので、なかなか苦戦してます」
ついには、愛媛の名産も…
なかやま栗センター菅谷律夫さん:
「まだ全然入ってきてません。私がここに来たのが7年前ですから…7年間ではないですね」
大量発生したカメムシの影響も加わって、野菜や果物の価格が高騰する一因となりました。
2024年は「雨」に関する記録も相次ぎました。梅雨入り早々、県内に線状降水帯の予測情報が発表。最終的に線状降水帯は発生しなかったものの、東予では半日足らずで100ミリを超える大雨となりました。
その10日後には梅雨前線がもたらした大雨で、西条市では土砂の崩落により市道が埋まり…宇和島に向かっていた予讃線の特急列車が、およそ1mの大きさの岩と接触し運転を見合わせました。
そして、7月12日。未明の住宅街に一気に押し寄せた大量の土砂。
現場近くの住民:
「雷が落ちるようなバリバリバリという音がして光はなくそのあと窓を覗いたら隣の家がつぶれているという状態。(15階マンションの)8階まで木が飛んで来た」
現場近くに住む学生:
「雨が強いのは感じてたんですけど、こんな山が崩れるとか考えてなかったのでまさかっていう感じで」
3人が亡くなった松山城・城山の土砂崩れ。停滞する梅雨前線や低気圧に向かって流れ込んだ暖かく湿った空気の影響で、松山では降り始めからの雨量が213ミリに。これは、たった3日で平年7月降水量の9割以上が降った計算です。
8月、日本の南に発生した台風10号。当初は紀伊半島に向け北上するとみられていましたが…その後、進路を大きく西よりに変え過去最強クラスで九州方面に近づきます。
迷走した原因は…日本の南の“寒冷渦”。暖かい台風とは正反対の性質を持つ低気圧によって、行く手を阻まれたことによるものでした。九州を縦断した台風10号は、その後のろのろとしたスピードで愛媛に接近。
松山地方気象台 中塚 健 統括予報官:
「大雨についてもまず警報にはいくでしょうし、その上土砂災害警戒情報も十分視野に入っている。大雨の特別警報については今後の状況次第で雨の降り方によってはないとはいえない」
四国中央・富郷の総雨量は340ミリ。宇和島など4地点でも平年の8月の降水量の上回る大雨を記録しました。さらに今治では、8月の観測史上最大の風により交通機関が運休するなど私たちの生活や経済活動に大きな影響を及ぼしました。
そして記憶に新しい、11月の大雨。台風21号から変わった低気圧や前線に向かって真夏並みの暖かい空気が流れ込み、松山市と今治市では、1時間におよそ100ミリから120ミリの雨を観測。稀にしか発生しない大雨であることを知らせる「記録的短時間大雨情報」が2000年以降では初めて発表されました。
この日観測された1時間雨量は松山で1時間78ミリ今治市玉川で66.5ミリなど、今年1年を通じて観測史上最も多くなり、わずか2日で平年の11月の月降水量の2倍を超えました。
一時、警戒レベル5の「緊急安全確保」が発令された松山市では床上浸水が133棟、床下浸水が392棟などの被害が確認されました。
記録ずくめの2024年。チャンネル4では県内各地の美しい風景もお届けしてきました。3月27日、「サクラの日」。平年より3日、去年より9日遅く松山でサクラが開花しました。
今治市大三島の教善寺。サクラが好きな先代住職のために島の人が木が植えた桜の木が樹齢およそ75年を迎えています。
砥部町赤坂泉500メートルの桜並木に植えられたおよそ90本の陽光桜。
今治・開山瀬戸内の島々を見下ろす展望台の周辺には1000本の桜が咲き誇ります。
西条市千町の棚田山。
住民:
「だんだん年取るとずっとこの桜を見続ける歳があといくつあるんだろうって感じちゃうよね。目で見る以外にも心で見る所があるよね」
松山市御幸の桜。
Q入園式はどうだった?
子「たのしかった」
母「元気に楽しくいってくれたらいいと思います」
大洲市の冨士山公園。およそ45ヘクタールの公園内にはヒラドツツジやサツキ、ヤマツツジ、キリシマツツジの4種類、6万3千本が植えられています。
松山市の高縄山。
登山者:
「緑がきれいですよねここは」
熊本から初石鎚:
「紅葉してるのかなって少し心配はしてたんですけど。ちょうど見頃だったんでよかったです、大満足です」
長引く暑さの影響で、各地の紅葉には遅れが出ました。
そして、長浜に冬の到来を告げる肱川あらし。統計開始以来最も遅い観測となりました。
子ども:
「寒いというより痛いという感じでした」
「手先がすごくじんじんして感覚がないぐらい寒かった(肱川あらし)見るのはすごい楽しいけど、渡るのはちょっと寒い」
いかがでしたか?記録的な気象と絶景で振り返る2024年。チャンネル4では来年も、皆さんの暮らしと命を守る情報をいち早くお届けしていきます。