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国会議員 「女性」は16% 立候補するも…“違和感”や“セクハラ”? 元議員語る“私が政治を離れたワケ”

2024年3月9日 7:07
国会議員 「女性」は16% 立候補するも…“違和感”や“セクハラ”? 元議員語る“私が政治を離れたワケ”
8日は「国際女性デー」。議員の胸元にも女性デーの象徴、ミモザのブローチがつけられていましたが…日本の国会議員に占める女性の割合は約16パーセント。何がハードルになっているのか、一度、政界に足を踏み入れた女性たちの本音を取材しました。

■服装・髪形・セクハラ…選挙活動中に“違和感” 多様な人が生きやすい社会を――

弁護士の亀石倫子さん(49)は、実は2019年の参議院選挙で、「女性の候補者を増やそう」という立憲民主党から声がかかり、大阪選挙区で立候補しました。

「亀石!亀石!」

亀石さん
「やったるで!大阪!」

結果は落選…。
亀石さんはこの選挙戦を通じて、“違和感”をおぼえたことが、いくつもあったといいます。

――女性ならではの(違和感は)?

亀石倫子さん(49)
「めっちゃありました。服装もですし、髪の毛も…たとえば、目が隠れるような髪はあまりよくなくて、おでこ出した方がいい、とか」

さらに、多かったというのが「セクハラ」だといいます。

亀石倫子さん(49)
「(有権者に)握手した手を、チュってされたことがある。応援してくれるのはいいけど、体には触らないでほしい」

亀石倫子さん(49)
「『スカートはいてもいいですか』って言ったら…(党の)イメージとして“パンツスタイル”で、“スニーカー”はいて、アクティブで“行動的”な、そういうイメージの方がいい、ということ。自分がそれ(イメージ)に合わせるのが、すごい嫌で…。

“多様性”と言われている社会の中で…ステレオタイプのイメージに当てはめるのも、違うんじゃないかなと思って。私でなくても、女性であればよかったんじゃないのかなと」

“多様な人が生きやすい社会を作りたい”――

立候補する前から、この思いは変わらない、という亀石さん。

政治家ではなく、弁護士として、日々取り組んでいます。

■若い層・女性・職業などの「多様性」が国会の中で表れる“選挙制度”を


「ただいま~」

「おかえり~」

小学5年生の娘を育てる大沼瑞穂さん(45)も、政治の世界に“壁”を感じ、離れたひとりです。

2013年の参議院選挙で、自民党から山形選挙区で立候補して当選し、6年間、議員を務めました。

このとき、娘はまだ1歳でした。

娘(小学5年)
「(母が)ほぼ家にいなかったから、よくわからないけど、国会で偉い人としゃべってるのかな、みたいな」

大沼瑞穂さん(45)
「ママが週末いないのが、“普通”だったから」

なるべく娘と一緒にいられるよう、選挙区・山形ではなく、東京で子育てをしてきましたが…。

大沼瑞穂さん(45)

「一番しんどかったのは、『なぜ子どもを地元で子育てしないんだ』と地元の人に言われて…。(子どもの)運動会にも顔出さないことがいいこと、みたいな」

地元で子育てするよう、支持者らから求められることも多かったといいます。

さらに。

大沼瑞穂さん(45)
「(議員らが発言する中で)『え!それってちょっと、普通のお母さん方が考えてることと違うんじゃないか』と思うことも…」

「(多くの議員は)子供のおしめを替えたことがあるかというと、替えたことはない。(育児・介護の)経験者としての“声”の反映という意味において、自分がやらなくちゃと(思った)」

議員活動中、“母親”だったからこそ実現できたことがありました。


それは、災害時などでも活躍する「液体ミルク」。大沼さんが国会で必要性を訴え、5年前に解禁されました。

この経験から、いま政界に一番必要だと訴えるのは――。

大沼瑞穂さん(45)
「若い層・女性・いろんな職業…そういった『多様性』が、国会の中で表れるような選挙制度を作り上げていかなければならない」

■国際女性デー「男女格差なくすため」に思うこと…“みんなで声をあげ続ける”

中島芽生キャスター
「そして、政治だけでなく、「女性の働きやすさ」に関してランキングが発表されました。

日本は29か国中、27位と、下から3番目となったんですが、影山さんはこの現状をどう見ますか?」

影山優佳さん(22)  俳優(高IQ団体「MENSA」会員)
「『男女平等を実現しよう』とうたわれてから、本当に多くの時間がたっていますよね。ただ、こうやって番組で取り上げられるようになったり、義務教育でも“多様性”の授業がでてくるようになって、少しずつ変化しているかなと思います。

実際、数年前までは、「主」に「夫」と書いて「主夫」とか、「イクメン」というワードをよく目にしましたけど、最近はそこまで取り上げられなくなっているのかなと…そういう変化があると思います。

みんなで声をあげ続けることによって、最終的には、こういうふうに番組で取り上げなくていい時代が来ればいいな、と思います」


(3月8日放送『news zero』より)

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