派閥は“政策集団で残す”案を議論 政治刷新本部「中間とりまとめ案」
5日の中間とりまとめに向け、自民党が論点整理を示しました。
派閥の全面解消までは踏み込まず、「政策集団」として残すことを前提としたもので、派閥から「人事とカネ」の機能をなくす内容が盛り込まれました。具体的には、内閣改造や党役員人事の際、派閥による推薦を禁止すること、また、派閥による政治資金パーティーの開催禁止となっています。さらに夏と冬に派閥を通じて議員に活動費を配る、いわゆる「氷代」「もち代」を廃止する。また、派閥の事務所を閉鎖して、党本部で活動することなども盛り込む予定です。
また、政治資金の透明化を高めるため、派閥の収支報告書の提出に外部監査を義務付ける、政治資金パーティーなどの収入は銀行振り込みを原則とし、収支報告書はオンラインで提出することを推進します。違法な会計処理があった場合に、会計責任者だけでなく政治家も責任を負う「連座制」の導入を盛り込むことの検討が続いています。
岸田首相は23日中に議論を集約させ、25日に中間とりまとめを行う方針です。
焦点となっている派閥の解散ですが、これまで安倍派、岸田派、二階派の3つの派閥は既に「解散」を決めています。
麻生氏は「麻生派は解散しない」という意向を岸田首相に伝えています。茂木派は「解散に慎重姿勢」で、森山派は「政治刷新本部での議論の経過もみながら相談して決めたい」としています。
それぞれの派閥の解散については現状、各派閥に判断を委ねていますが、新たに無派閥の議員を中心に、派閥の全面撤廃を求める議員連盟も立ち上がっています。
また、岸田政権の幹部からも「岸田総理は各派閥に対して全面解消を求めるべきだ。そこまでやらないと世論も政権も持たない」との声が出ています。