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参院選、焦点は与党の過半数維持

2010年7月11日 0:15
参院選、焦点は与党の過半数維持

 第22回参議院議員選挙は11日が投票日。今回の参院選の焦点は、与党が参議院での過半数を維持するかどうかだ。政治部・青山和弘記者が報告。

 政権交代後初めての本格的な国政選挙となる今回の参院選は当初、アメリカ軍普天間基地の移設問題、政治とカネ、衆議院議員選挙のマニフェストの進ちょく状況など、民主党政権10か月への評価が大きな争点とみられていた。しかし、菅首相が選挙後に消費税率10%を参考に税制改革をめぐる超党派の協議を呼びかける考えを示したことで、消費税の取り扱いが最大のテーマとなった。

 このことが、菅政権の誕生で復活したかに見えた民主党の勢いをそぐ結果となった。菅首相本人も選挙終盤になって「すぐにでも消費税率を引き上げるのではという心配につながった」と影響を認めざるを得なかった。

 民主党が仮に目標としてきた54議席割れ、さらに40議席台にまで落ち込むことがあれば、党内で菅首相や枝野幹事長らに対する批判が強まる可能性がある。また、与党が過半数割れした場合には衆参のねじれ状態に陥る。そこで連立の組み替えがあるのか、それとも政界再編に発展するのか、野党側の出方も焦点となる。自民党に加え、公明党やみんなの党など第3極の獲得議席数がカギとなる。

 まれに見る大接戦となった今回の参院選。わずかな票の動きが消費税論議の行方と今後の政権の姿を大きく変えることになる。