民主総会、首相や官房長官の辞任論は出ず
民主党は12日、13日の党大会を前に所属国会議員の意見を聞く両院議員総会を開いた。総会では「党の内紛はやめてほしい」「4月の統一地方選挙は勝てない」などと言った執行部への厳しい意見が相次いだが、菅直人首相や仙谷由人官房長官の辞任論などは出ず、混乱なく終了した。
横粂勝仁議員「総理、しっかりしてください。民主党の内紛を国民は求めていない」
田城郁議員「4月の統一選、勝てるような気がしない。(支援者から)内紛はやめるべきだと」
岡田克也幹事長「内紛とか、中で争っているという認識は全くございません。小沢一郎元代表からも政治倫理審査会に出て話をするという話もいただいている。それがなされれば、この問題は一つの区切りになると」
徳永エリ議員「(選挙戦が)厳しいというのはどういうことかわかりますか。目の前でリーフを破られるんです。物をぶつけられるんです」
菅首相「私たちの責任で、大変厳しい選挙戦が続いていることについて、私なりに苦しい思いも持っていることは当然です。やっていることがまずいのか、やっていることはそれなりにやっているけれどもきちんと伝えきれてないのか、両面で考えなければならない」
こうした中、菅首相は12日朝、岡田幹事長に対して内閣改造を14日に行う意向を伝えた。これは、党大会の後に直ちに人事に着手して通常国会をなるべく早く召集するため。焦点は仙谷官房長官の処遇だが、首相側近の一人は「菅首相は代えたくないだろうが、代えざるを得ないと思っているようだ」と話している。しかし、仙谷官房長官は12日夕方の会見で、強気の姿勢を見せている。また、首相周辺にも「続投させるべき」との意見も残っている。
官房長官が誰になるかは政権の行方を大きく左右するだけに、菅首相の迷いは深いようだ。