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通常国会召集 野党側は対決姿勢強める

2011年1月25日 1:56
通常国会召集 野党側は対決姿勢強める

 第177通常国会が、24日に召集された。菅首相は施政方針演説で社会保障と税の一体改革に取り組む姿勢を強調し、野党側に協議への参加を呼びかけた。しかし、野党側は対決姿勢を強めている。

 菅首相は演説の中で「膨らむ社会保障の財源を確保することには、限界が生じています。国民の皆様にある程度の負担をお願いすることは、避けられないと考えます。この大きな課題に対策を講じる責任は与野党の国会議員全員が負っている、その認識を持って熟議の国会を実現しましょう」と述べた。また、「国民は国会に建設的に議論をすることを求めている」として、国会審議では政策論争を行うよう野党側をけん制した。

 菅首相は最大の焦点である11年度予算案とその関連法案について3月中の成立を目指しているが、野党側は対決姿勢を強めている。

 自民党・谷垣総裁「(菅首相は)協議を呼びかけるということだったが、バラまいておいて請求書のところはご一緒にやりましょうと、そういうふうに私には聞こえましたね。それ(与野党協議)は解散して信を問うて、そこの結果から出発しようと」

 公明党・山口代表「他党のことをあげつらいながら、肝心な民主党がどう考えるか、いつまでにどうするかを全く述べていない。欺まんの最たるものだ。解散になっても恐れずという姿勢で、構えを講じていきたい」

 社民党・福島党首「(菅首相は)『平成の開国』と言っているが、『平成の国民破壊』になっていくと思っている」

 野党側は、予算案と民主党マニフェストとの整合性や、民主党・小沢元代表の国会招致問題などで、菅政権を厳しく追及する方針。

 予算を執行するための予算関連法案が成立しなければ菅政権が行き詰まる可能性もあり、4月の統一地方選挙もにらみながら、与野党の攻防が激しくなりそうだ。