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小沢氏証人喚問 菅首相「各党で議論を」

2011年1月26日 20:25
小沢氏証人喚問 菅首相「各党で議論を」

 菅首相の施政方針演説に対する代表質問が26日、衆議院本会議で行われた。自民党・谷垣総裁は、民主党・小沢元代表の証人喚問が実現するのかについて追及したが、菅首相は「国会で各党で議論していただきたい」と述べただけで、議論はかみ合わなかった。

 また、谷垣総裁が「虚言」とまで批判した民主党マニフェストの議論についてもすれ違いが目立った。最も際立ったのは、マニフェストの背骨ともいえる財源の部分だ。

 谷垣総裁「『総予算207兆円の1割から2割くらいは簡単に切れる』と豪語されましたが、何のことはない。政権交代の効果として切れたのは、総予算の1割ではなく、目標額の1割にすぎません」

 菅首相「その財源は、事業仕分けで徹底的な無駄削減を行ってしっかり確保しています」

 無駄の削減はマニフェストに掲げた目標にはるかに届いていないのは明らかで、今後も火種として残りそうだ。

 一方、消費税を含む税制改革について、谷垣総裁は、菅首相が税制改革にどこまで本気か疑問だとしてその覚悟をただした。

 谷垣総裁「政治生命を懸けるという言葉の意味ですが、約束の期限(6月)通りに物事をなし得なかった場合には辞職する、もしくは信を問うために解散するというを指すことと受け止めるのが通常と考えるが、それでよろしいでしょうか」

 菅首相「改革に向けて最大限努力していきたいという私の覚悟を申し上げた」

 谷垣総裁は、解散が与野党協議に応じる前提との考えを示しており、歩み寄りの気配はなかった。国民の視点に立った「熟議の国会」が生まれるのか。まだその胎動は聞こえない。