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野田首相、台風12号の被災地を視察

2011年9月9日 15:39
野田首相、台風12号の被災地を視察

 野田首相は9日午後、台風12号によって甚大な被害を受けた和歌山・那智勝浦町を視察した。しかし、被災した住民に直接話を聞くような場面は見られず、住民からは不満の声も上がっていた。

 野田首相は9日午後1時過ぎ、那智勝浦町に到着し、町役場を訪れた。役場では、和歌山・仁坂県知事や、今回の台風により長女を亡くした那智勝浦町・寺本町長などと面会し、被害状況などの報告を受けた。

 野田首相「寺本町長はご家族を失われ、深い悲しみを抱きながら、陣頭指揮をおくる姿は心中を察し、深い感銘を覚えています」

 その後、災害対策本部の置かれている那智勝浦町川関地区にバスで移動し、被災した現地を視察した。川関地区では、複数の死者・行方不明者が確認されていて、那智勝浦町の中でも被害の大きかった地域で、野田首相は案内した町長の言葉に熱心に耳を傾けていた。

 野田首相「思った以上の被害だとあらためて実感しました。まだ行方不明者の方がいらっしゃるので、捜索と救助が最優先だと思います」

 野田首相はその後、被害の大きかった熊野川沿いにある三重・紀宝町を視察して、町長らと意見交換をしている。

 野田首相が被災した現場に滞在した時間はわずか10分で、災害対策本部のあたりを100メートル往復しただけだった。被災した住民に直接話を聞くような場面も見られず、住民からは不満の声も上がっていた。