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森氏、露大統領と会談 領土問題で地ならし

2013年2月22日 1:40
森氏、露大統領と会談 領土問題で地ならし

 首相特使としてロシアを訪問中の森元首相は日本時間21日夜、モスクワでプーチン大統領と会談した。北方領土問題については解決に向けて問題を前に進めたい考えで一致した。

 会談では、冒頭、森氏が安倍首相の親書を渡したのに対し、プーチン大統領は「できるだけ早く会談できることを楽しみにしている」と、安倍首相の早期のロシア訪問に期待感を示した。

 焦点の北方領土問題については、プーチン大統領は去年、「引き分け」という言葉を使って領土問題の決着に意欲を示している。

 21日の会談では、森氏が「引き分けの趣旨はどういうことなのか」と尋ねたのに対し、プーチン大統領は「勝ち負けなしの解決だ。双方受け入れ可能な解決を目指すべく努力しなければならない」と答えたという。

 「引き分け」が面積による等分を指すというような明確な回答はなかったということだが、この「引き分け」による解決策について、プーチン大統領は「今度、安倍首相ともよく話したい」と述べたという。今後は、安倍首相がプーチン大統領との間で領土問題をどれだけ前に進められるのかが問われることになる。

 また、経済問題についても意見交換が行われ、プーチン大統領は「エネルギー分野の協力は可能性が高い分野だ」として、近くエネルギー分野に関する使節団を日本に派遣し、様々な可能性について議論したい考えを伝えた。農業分野での協力の必要性も強調したという。