中東など４か国を訪問している安倍首相は、クウェートでジャビル首相と会談し、原油などの安定供給をはじめとする協力関係の強化を確認した。

　会談の冒頭、安倍首相は、東日本大震災後、クウェート政府が約４００億円相当の原油を日本に無償供与したことなどに深い感謝の意を示した。

　日本は原油総輸入量の８％をクウェートから輸入しているが、両首脳はクウェートから日本への安定的な石油供給や、第三国での製油所への共同投資など、エネルギー協力を歓迎するとした共同声明をまとめた。

　一方、クウェートには１０００億ドルを超える膨大なインフラ需要が見込まれている。両首脳は下水処理や鉄道など、インフラ開発における協力の拡大で一致した。

　また、深刻化するシリア情勢について両首脳は、化学兵器が使用された疑いがあることに「深刻な懸念」を表明し、国連にこの疑惑を適切に調査するよう呼びかけた。

　安倍首相は日本時間の２７日夕方には、歴代首相として初めてアフリカのジブチを訪問する。海賊対策の任務にあたる海上自衛隊を激励し、海の安全保障を巡る日本の貢献度を世界にアピールしたい考え。