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協議大詰め…復興法人税は「廃止検討」

2013年9月30日 12:41
協議大詰め…復興法人税は「廃止検討」

 安倍首相が10月1日、消費税率の引き上げを正式に表明するのを前に、税率引き上げに備えた経済対策をめぐる協議が大詰めを迎えている。首相官邸前から竹内真記者が中継する。

 日本テレビは、経済対策の最終案を入手した。焦点の復興特別法人税については「1年前倒しで廃止することを検討する」としており、与党側もこれを了承する見通し。

 廃止の前倒しについては「賃上げにつながるか、わからない」などと与党側に依然、根強い反対論がある。これについて最終案では「賃金引き上げの好循環を作り上げるための契機として、前倒し廃止を検討することとした」「賃上げを通じて、被災地を含む日本経済再生の役割を果たすよう求める」などとしている。

 一方で、「廃止する場合の財源は今年度の補正予算で補填する」と明記しており、復興関連の予算は確保する方針を強調している。

 最終案は30日朝に開かれた自民党の会議でも示されたが、企業の賃上げにつなげていく考えが強調されていることなどから、与党側も最終的にはこれを受け入れる方向。

 しかし、一方で今回の政府の議論の進め方については、与党内から「強引で説明が足りない」との意見も多く聞かれた。公明党幹部が30日朝も「理不尽なことには、言うべきことは言わないといけない」といった強い不満を漏らしており、今後にしこりを残しそうだ。