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けさ電話…来週直接会談 異例の速さで調整

2016年11月10日 17:32
けさ電話…来週直接会談 異例の速さで調整

 アメリカ大統領選挙の結果を受け、安倍首相は10日朝、トランプ氏と急きょ電話で会談し、17日のニューヨークでの会談を調整することで合意した。首相官邸前から青山和弘記者が伝える。

 トランプ氏の出方によっては日米同盟の根幹が揺らぎかねないとの懸念もある中、日本政府は異例のスピードで直接会談の調整に入った。トランプ氏の勝利を受けて、安倍首相周辺は「とりあえずやることはやらないとまずいという危機感がある」と話している。

 日本政府は、トランプ氏の勝利宣言の前から数多くの時間枠を提示して電話会談を打診し、早期の実現にこぎ着けた。電話会談の冒頭、安倍首相が「トランプ氏によってアメリカがより一層偉大な国になることを確信する」と持ち上げると、トランプ氏は「日米関係は卓越したパートナーシップであり、関係をさらに強化していきたい」と応じた。

 その上で両者は、17日にニューヨークで会談できるよう調整することで合意した。大統領選挙から一週間で、当選した候補者と直接会談するのは極めて異例のこと。菅官房長官は10日の会見で、「首脳間の信頼関係構築に向けて非常によいスタートを切ったのではないか」と述べた。

 一方、電話会談では焦点の駐留米軍の経費負担の問題やTPPには触れなかった。今後、主張が異なる問題でどこまでトランプ氏を説得し理解を得ることができるのか、日本の今後のあり方にも影響を与えることになる。