×

去年も発射「スカッドER」に似ている?

2017年3月6日 16:49

 北朝鮮が6日朝、ミサイル発射施設のある北西部の東倉里から弾道ミサイルを4発発射した。一方、日本政府は大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重抗議すると共に、アメリカなどと連携して国連安全保障理事会で北朝鮮を強く非難するメッセージを打ち出すことも検討している。

 日本の排他的経済水域(=EEZ)へのミサイル落下はこれで3回目で、政府の危機感も強まっている。

 安倍首相「北朝鮮が新たな段階の脅威であることを明確に示すものであります。北朝鮮に対し厳重に抗議を行うとともに強く非難しました」

 また、岸田外相はアメリカのティラーソン国務長官、韓国の尹炳世外相と相次いで電話で会談し、北朝鮮に自制を求めることを確認した。ティラーソン長官との会談では、日米が国連安全保障理事会で強いメッセージを出すことを目指す方針で一致した。

 日本政府は今回のミサイル発射について、同時に4発発射というのは過去に例がなく能力向上を示すものではないかと警戒している。防衛省幹部によると、今回のミサイルはアメリカ本土まで届く大陸間弾道ミサイルである可能性は低く、去年9月にも発射された「スカッドER」という射程1000キロ程度とみられるミサイルに似ているという。ただ、北朝鮮の労働新聞が先週、新型ミサイルの発射を示唆していたこともあり分析を急いでいる。

 また、稲田防衛相はこのタイミングでの発射について、現在行われている「米韓合同軍事演習に反発した可能性も考えられる」と述べた。