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加計問題 新たな火種も…今後の展開は?

2017年7月24日 17:36
加計問題 新たな火種も…今後の展開は?

 国会では24日、焦点となっている加計学園の問題などをめぐり、安倍首相が出席して集中審議が行われた。支持率が下落していることなどを踏まえ、「丁寧に説明」するとしていた安倍首相。国民が納得する説明はできたのだろうか?

 安倍首相は24日、「国民から疑念の目が向けられることはもっともだ」と語るなど低姿勢な答弁に終始した。また通常国会でしばしば見られた民進党を攻撃したり自分の席から野次を飛ばすなどの場面も見られなかった。支持率が下落する中で、事前に周辺に語っていた「誠実に丁寧にやるしかない」という姿勢を意識したものとみられる。しかし、野党側はこのように話している。

 共産党・小池書記局長「口調だけは丁寧になったかなと。おっしゃっている中身は全く丁寧ではなかったなと」

■姿勢はさておき審議の内容はどうだったのか?

 水掛け論となった場面が多かった一方で24日の審議では新たな火種も生まれた。安倍首相が加計学園が獣医学部新設を申請していることを「今年1月に初めて知った」と答弁したことについて、民進党は強く反発している。

 民進党・野田幹事長「そこ(今年1月)まで知らなかったというのは誰がどう見てもにわかに信じることはできません。疑惑はむしろ深まっているように思います」

 また前川前文科次官と和泉首相補佐官の主張が真っ向から対立するなど、疑問点が解消することはなかった。

 ■今後はどういう展開になりそうか?

 安倍首相は25日の参議院の集中審議でも低姿勢を貫いて何とか国民の批判をかわしつつ、来週の内閣改造での反転攻勢につなげていきたい考え。自民党のベテラン議員は「これで逃げているという批判は避けられた。あとは地道にやるしかない」と話している。

 自民党・竹下国対委員長「(説明責任を)果たしたというふうに感じています。その一つは前川さん含めて総理が指示したという人は一人もいなかった」

 しかし、野党側は内閣改造で幕引きは許されないと加計理事長や前川前文科次官、和泉首相補佐官の証人喚問を求めるなど攻勢を強めている。また、自衛隊の日報をめぐる稲田防衛相の問題は今週中にも出される特別防衛監察の結果次第でさらに大きくなる可能性もある。安倍政権の正念場が続くことになる。