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首相、国連演説 北への圧力強化で結束訴え

2017年9月21日 4:47

 アメリカ・ニューヨークを訪れている安倍首相は国連総会で演説し、北朝鮮に対する圧力を強めるよう国際社会の結束を訴えた。

 安倍首相は演説のほとんどすべてを北朝鮮問題に費やした。これまでの北朝鮮との対話は過ちだったとした上で、「必要なのは対話ではなく圧力だ」と強調した。

 安倍首相「対話とは北朝鮮にとって、我々を欺き、時間を稼ぐため、むしろ最良の手段だった」「1994年、北朝鮮に核兵器はなく、弾道ミサイルの技術も成熟にほど遠かった。それが今、水爆とICBMを手にしようとしているのです」「何の成算あって、我々は三度、同じ過ちを繰り返そうというのでしょう」「(核・ミサイル開発の放棄)そのため必要なのは、対話ではない。圧力なのです」

 その上で安倍首相は、国際社会が結束して北朝鮮に対する制裁決議を厳格に履行するよう求め、「残された時間は多くない」と訴えた。

 日本とアメリカは圧力を強めることで北朝鮮から譲歩を引き出す戦略で足並みをそろえた形だが、中国やロシアは決議には賛成したものの対話で解決を目指す姿勢を崩さず、温度差は残ったままだ。

 一方、官邸関係者は「今の決議では、北朝鮮は核・ミサイル開発を放棄しないだろうから、今後もっと緊張感が高まるだろう」と話している。

 「必要なのは対話でない」とする安倍首相の姿勢がどのような結末を迎えるのか。安倍外交はまさに正念場を迎えている。