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箕輪厚介氏に聞く“若者×選挙” 6

2019年7月19日 18:39
箕輪厚介氏に聞く“若者×選挙” 6

この夏の参議院議員選挙を控え「the SOCIAL」では、「若者が投票に参加する意義について」箕輪厚介氏に聞いた。


Q:政治とはそもそも何をするべき場なのか

箕輪氏:政治は、僕の考えですけど、「はい!自由にやってください」っていうのがベストだと思うんですよ。それでうまくいくなら、何もなくて、「はい!自由にやって、みんな楽しくやっていて」、みんな幸せだったら、もうそっちの方が柔軟だし、スピードも速いし、最高だと思うんだけど。

そうやっていくと、最初は最高でもメチャメチャ損する人が出てきたり、特殊すぎる権力になっちゃって、あんまり良くない人たちになっちゃったりして、世の中に「はい!自由」にと言ったときに、バランスがちょっと偏るときがあって、それはある種中立的な立場の部分、全員の意見を集めた部分で、ルールを作って、それを解消しようよっていう風にしなきゃいけない。

なんかこう僕とかってすごい自己責任論だと思われやすいし、結局「貧乏なのも不幸なのも自分のせいじゃん」とか言うタイプだし、そういう考え方の人だと思われているんです。けれども実際は違くて、個人はそういう風に心構えを持たなきゃいけないとは思うんすよ。じゃないと、結局いろんな理不尽なこともあるし、いろんな不条理もあるし、それを毎回システムのせいにしてたり、他人のせいにしていたりすると、やっぱり自分も成長しないし、永遠に誰かの何かが自分より大きなもののせいにする人になってしまって、それがだから。

どんなことすらも、飲み込んで自分で解決するんだって、思うっていうのは個人のあり方としては大事だけれども、やっぱ社会が、めちゃめちゃ分断すると、それが一番のリスクって言ったらちょっと上から目線なんだけど、それ自体が、ある種、頑張ってる人すらも阻害するし、世の中全体の空気とのバランスを崩して。

例えばなんかこの前の登戸の事件あったじゃないですか。落語家の方が「死にたいなら一人で死ね」みたいなことを発信することがあったと思うんですけど。「死にたいなら一人で死ね」って言ってしまう。要は「どうせ死ぬんだから、人を巻き添えにしてもいいや」って思う人を作ってしまう発想な気がするんですよね。

要はそういう風に、ある種、社会から孤立した人を見捨てるっていうことによって、社会から孤立した人をどんどん増やすっていう。だからそれって全然賢くなくて、それは政治だけじゃないですけど、社会全体でメチャメチャ金儲けしたい人も、普通に自分らしく生きたい人も、そういうのは得意じゃないって人も、それぞれのポジションで、自分なりに幸せだって思えるし、満足が得られるっていう設計をしなきゃいけなくて。

それってやはり、バリバリ活躍してる起業家の人に、「やれ!」って言っても、そういう人はビル・ゲイツぐらい偉くならないと、やっぱそういうとこ(社会)に気を配らないから、政治の力で社会全体をデザインするっていうのは、超大事。内省的にはそんな感じがしますね。