【解説】安倍派4閣僚と高木国対委員長、14日にも先行交代で最終調整
自民党幹部が12日夜、「あさって行う人事では安倍派4閣僚と高木国対委員長の交代」を先行して行う方向で最終調整していることを明らかにしました。国会記者会館から平本典昭記者が伝えます。
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有働由美子キャスター「それにしても次から次へと…。これ、普通の一般企業で社員が帳簿を正しくつけず会社の金を懐に入れようものなら一発アウトだと思うんですけど、岸田さんはどう責任をとろうとしているのか」
平本典昭記者「きょうは、会社で例えるなら岸田総理にとっては自分の出身部署の問題が明るみに出ました。これまでも、社長として責任が問われていましたが、自分と関係ない部署の問題で困ってるんだという面があったと思います。どういうことか。当初、総理サイドは周辺議員が『安倍派の問題だ』と言うなどどこか『他人事』だと思っていた面があります。それが岸田派にも不記載が発覚。もう『自分事』以外の何ものでもなくなったと言えます」
有働由美子キャスター「安倍派からすれば『それみたことか』ってなりますよね」
平本典昭記者「岸田総理の戦略にも影響が出ています。岸田総理は当初、安倍派の閣僚・政務三役15人を『一掃』することも検討していましたが、修正を迫られそうです。きょうになってある閣僚経験者から『岸田さんに他の派閥を責める資格はない』との声が上がるなど、逆風が強まっています。こうしたこともあってか、閣内の交代は閣僚4人、副大臣5人が中心になる見通しです」
有働由美子キャスター「巻き返しにあっていると。岸田さん、今年の漢字『克』だそうですけど、この難局に打ち克てますかね」
平本典昭記者「今年の漢字で言うとこんな声を聞きました。今年の漢字は『税』でしたけどある財務省幹部は『岸田さんにとってはパー“券”の“券”だ。そのせいで税の議論が吹っ飛んだ』と言っていました。どういうことかというと、12月って来年度の税制を決める大事な時期なんです。防衛増税の議論、少子化対策の財源の議論。大事なのに、この幹部はパー券問題で『それどころじゃなくなった』とあきれていました。岸田総理は明日、記者会見を開きます。疑惑にけじめをつけ、新たなスタートを切れるのか、総理の姿勢と打ち出しが問われています」