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政倫審の開催“見送り”…異例の事態に「自民党の提案自体が崩壊」との声

2024年2月27日 23:46
政倫審の開催“見送り”…異例の事態に「自民党の提案自体が崩壊」との声

自民党の派閥の幹部が政治とカネの問題について説明する、衆議院の政治倫理審査会は、当初予定されていた28日の開催が見送りに。“異例の事態”に、野党の交渉当事者からは「自民党の提案自体が崩壊した」との声も。

■政倫審が“異例”開催見送りに…野党側「当事者能力が欠落」

政倫審をめぐる与野党の攻防は27日も断続的に続いた。自民党は午後、説明を申し出た5人のうち、安倍派の事務総長だった西村氏と二階派の事務総長・武田氏の2人について記者の傍聴などは認める一方、テレビ中継は認めないなどと一部公開とする妥協案を提示した。

これに対し、野党側はあくまで全面公開にすべきと拒否。すると、自民党から「西村氏、武田氏本人から現状では応じない意向だと伝えられた」などと伝えた。この対応に、野党・立憲民主党は対応が二転三転していると反発。政倫審の寺田幹事は「自民党に交渉当事者能力が欠落している」と厳しく批判した。

■自民党内「当事者意識の欠如」…野党側「自民党の提案が崩壊」

与野党が、一度は合意した28日の政倫審開催が、一転“開催見送り”に。この異例の事態に、与野党から自民党の対応に厳しい見方が出ている。

ある自民党の閣僚経験者は「あり得ない。当事者意識の欠如」と厳しく批判。政倫審の自民党メンバーからも「公開、非公開で何日も荒れるのはみっともない」との声も。さらに、交渉が整わない理由について「党幹部の顔が見えない」と、調整を仕切る“司令塔”が不在だとの指摘が出ている。

確かに、午後に西村氏・武田氏が出席する「2人が先行して出席する案」を聞いた、ある自民党幹部は「おかしな話だ。残りの3人へのプレッシャーみたいになってしまう」と不快感を示すなど、自民党内でも意見集約ができないまま、野党との交渉が行われたとみられる。

こうした自民党の動きに、政倫審の交渉にあたった野党議員の1人は「交渉が整わなかったわけでなく、自民党の提案自体が崩壊した」と切り捨てた。

自民党は28日午前中に新たな提案を行う考えだが、政倫審開催に向けた隔たりが埋まるかどうかは見通しは立っていない。

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