【衆院選】注目の選挙戦は最終局面へ 愛媛2区 候補者たちの思い
今回の衆院選、県内の注目選挙区の1つ、愛媛2区の候補者の戦いです。
梶野候補:
「いまの日本の成長に必要なのは補助金などのばらまきではなく真に天井を突き抜けるような改革、これがいまの日本の成長に求められているのではないでしょうか」
日本維新の会・新人の梶野耕佑さん。神奈川県藤沢市出身で、早稲田大学を卒業後、トヨタ自動車と大手海運会社で勤務。
去年12月、衆院選への出馬に向け、東京から今治に移り住みました。
梶野候補:
「しまなみ海道を皆さん走っていただくとわかりますけども、本当に綺麗ですから。こんなに美しい光景は全国でも他にないんじゃないかなと」
初めて臨む国政への挑戦は、前職2人との戦いです。
梶野候補:
「どこまで私自身が階段を上れるかわかりませんけども/生活者の方々の思いをしっかりと汲み取ってそれをしっかり訴えていくっていうもうそれに尽きると」
今回の衆院選で梶野さんが一番に掲げるテーマは、年金・医療・介護などの“社会保障改革”。少子高齢化が進む中、すべての世代にとって公平で持続可能な制度の構築が必要だと話します。
この日、応援に駆け付けた日本維新の会・馬場伸幸代表も…
馬場代表(演説):
「経済を大きくして税収を増やして、その税収を高齢者の皆さん方やそして社会的弱者の皆さん方に新たな行政サービスとして提供をさせていただく」
梶野さんとともに暮らしや経済、子育て支援充実の必要性を強く訴えました。
馬場代表(演説):
「この地域を愛して、この地域の皆さんを愛して、そして将来のために我が身をかけてやっていく。そういう政治家が今の時代に必要です」
梶野候補:
「とにかく生活がよくなったなと皆さんが実感できるようなやっぱり『結果責任』の政治、そして若い方々がワクワクするような社会、この2つをですね、この東予地区の皆さまに訴えていきたいというふうに考えています」
4度目の当選を目指す立憲民主党・前職の白石洋一さん。
「国民の生活を底上げして、そして大事なことはその生活の見通しがつくようにする」
選挙前には1軒1軒、有権者の家を回って、それぞれの抱える悩みや意見を聞き国政に届ける活動を続けています。
今回の選挙に向けても、多い日には1日400人に会いに行き「身近な国会議員」の浸透を図ってきました。
もうひとつ、選挙戦で大切にしているのが…。
「最初は全部書いていたんですけど、書いていると時間がかかるということで娘がこのステッカー を作ってくれたんで、それで割と早く説明することが できるようになりました」
ホワイトボードを使って自分の政策を説明する個人演説会です。参加した人と意見を交わしながらじっくりと自分の考えを伝えていくのが白石流。
この選挙期間中、12カ所で行うことにしています。
「働きながら子どもを育てる。そしたら子どもは預けないといけない。0歳~2歳までの保育料を無償化する、これが残っている。3歳から上は無償化されました」
白石さんは子育て支援のほか、食料品の消費税ゼロといった中間層や貧困層の生活の底上げを軸に政策を訴えます。
この日は今回の区割りで新しく選挙区に加わった大票田・今治市を回ります。
白石さんにとって、1歳から高校を卒業するまでを過ごした故郷…住民がしまなみ海道を利用する際の負担軽減や地場産業の振興を訴えます。
立憲民主党 小川淳也幹事長:
「この愛媛新2区は白石洋一という類いまれにみる、他に右にでるものもいない、真面目で実直な宝物のような候補者を抱えている。同じ町の悩みや同じ町の苦しみや同じ町の願いや同じ町の希望を共有している人を送りこむに越したことはないじゃないですか」
党の幹部クラスも応援に駆け付け、後押ししました。
そんな白石さん、今回の選挙に特別な思いで臨んでいました。
「この戦いというのは国民のため、地域のためでありますけどももうひとつ私にとって大事なのは妻のためという気持ちもあります。だめでもせめて次の選挙までは生きていたいと言っておりました」
おととし10月、がんで亡くなった、妻の啓子さん。
白石さんは今回の選挙を弔い選挙と位置づけ、何としても小選挙区で勝利すると強い気持ちで臨んでいます。
「地団太踏んで2人で悔しかったのは小選挙区で負けたということです。啓子がせめて次の選挙までは生きていたいと言っていたのはそのためですから」
自民党・前職の井原巧さん。
「この地方をなんとか子や孫たちにつなげたい。その一念で国政に参画しております」
石破首相:
「日本のため、次の時代のためにそして自由民主党のために必要な人材。井原巧であります」
中村知事:
「現場を知って、地域のために身を粉にして、愚直に働く井原さんの存在が愛媛県にとってとても大きなものであるということは私から皆さんにお伝えしたいと思います」
井原さんは公示の翌日、石破総理や中村知事らを招いて異例の規模となる決起会を開きました。
井原候補:
「この逆風の中、私は前進して参りたい。厳しい風の中で生き抜いていきたい。そこでさらにたくましくなって地元の皆さんのお役に立ちたい」
「逆風」の理由は、「政治とカネ」の問題です。旧安倍派に所属した井原さんは、派閥のパーティー券をノルマより168万円多く売り上げましたが、収支報告書に不記載だったとして「裏金問題」の対象となりました。
井原候補:
「(派閥側から)時間がないからたのむからと言われてそれ(修正)したら『不記載議員』ということになったので、正直言うと忸怩たる思いがありますよ」
当初から井原さんはキックバックを拒否。派閥に対して168万円を受け取るよう求め続けましたが断られたため、1円も使わず保管していたと説明しています。
逆風の中での選挙戦。率直な胸の内を明かしました。
「批判にさらされると非常に、なんというかな…人が離れていってるんじゃないかとか、去られてるんじゃないかという思いもよぎるわけですよね」
また、選挙前にはこんなことも。
「僕は時間が空くと1人で街頭演説するんですよね。運転手さんと2人で。その時に耳を抑えられたり、こう(親指を下に)されたり、中には空でしたけどペットボトル投げられたりした時がありますね。すごく傷ついたですけどだけど、うーん」
地元、四国中央市で開いた決起会。石破総理に続いて「ファーストレディ」、妻の佳子さんも応援に駆け付けました。
石破佳子氏:
「日本に残されている時間は案外少ないのかもしれません。こういう機会に素晴らしい井原候補を皆さん自信をもって応援されてください、今まで以上に」
井原候補:
「一説には2万票も3万票も後れをとっているとも言われて、会うたびに『あんた今度は厳しいで』そればかり言われます。そのたびにグサッと来ますけど、しかし自分の後ろにはこれだけの人がいると言われると、27日の投票日まで自分はとにかく全力で前向いて走って訴えてそして頑張って参りたいと思いますし」