夏の参院選に向け山形県内の立候補予定者が年始から活発な動き 対決ムード高まる
ことし夏に控える大きな政治決戦が参議院議員選挙です。参院選の山形県選挙区にはこれまでに現職を含め2人が出馬を表明しています。決戦を見据え2人は年始から活発な動きを見せ、対決ムードが高まっています。
6日、山形市で開かれた新春賀詞交歓会。会場には、夏の参院選への出馬を表明している現職で無所属の芳賀道也さん(66)と新人で自民党公認の大内理加さん(61)の姿がありました。互いに目を合わせることなく、出席者とのあいさつを交わしていました。
2025年が明けた元日の朝。
山形市内の神社に芳賀さんの姿がありました。芳賀さんは県内のテレビ局のアナウンサーを経て2019年の参院選で野党統一候補として無所属で出馬。当時の自民党現職を破って初当選しました。これまで無所属で国会では国民民主党の会派に所属しながら活動してきました。
12月、立憲民主党県連、国民民主党県連、連合山形による2党1団体の統一候補として、次期参院選に無所属で出馬を正式に表明しました。
芳賀道也氏「私は7月まで現職の議員としての任期があるので、まずは大変な災害に見舞われた山形の復旧、これに現職議員としてしっかり取り組むことが第一で、ひたすら皆さんの声を聞いて議員として働き、そのことで評価を受けるということしかないと思っている」
一方の大内さんも元日から地元の神社などを周り、年始から精力的に動き回りました。
2022年の参院選で自民党の公認候補として出馬した大内さんですが、現職の舟山康江さんに敗れました。2021年の県知事選を含め大型選挙への3度目の挑戦となる今回は去年7月に自民党の公認が決定。「三度目の正直」を掲げて支援を訴えています。
大内理加氏「物価高騰など様々な面でご苦労されている県民の皆様、災害で被災した皆様を間近で拝見してきたので、本当に安心に暮らせる山形県をつくっていかなくてはいけないと考えている。そして、皆様のお役に立てるような、結果を出せる1年にしたい」
12月22日。1月9日に告示される県知事選挙に向けた吉村知事の事務所開きにも2人の姿がありました。
芳賀道也氏「党利党略ではなく、山形を大好きなふるさとを愛する皆さんと県民のためになるかどうかを第一義に、県民の未来につなげていこうではありませんか」
大内理加氏「知事、きょうはおめでとうございました」知事「ありがとうございました」
大内理加氏「自民党が吉村知事を支援すると決めたので、しっかり県政と国政が手を結ぶことによって山形県が前に進み、県民の幸せにつながるのであればという思いで事務所開きに出席した」
県知事選挙に独自候補を擁立せず吉村知事の支援を決定した自民党県連。背景には、参院選で大内さんにとって不利な動きをしないよう吉村知事をけん制したとの見方も根強くあります。さまざまな思惑が交錯する中、年始から夏の政治決戦に向け対決ムードが高まっています。
一方、1月9日に告示される県知事選挙に5回目の当選を目指して出馬する意向の吉村知事(73)は、年頭の記者会見で「安全・安心な暮らしの実現」など12月下旬に発表した公約に着実に取り組むと述べました。
吉村知事「復旧・復興はもちろん全力を挙げて取り組んでいくが、減災・防災という備えに重点を置いて、しっかり考えて実行に移していければと思っている」
知事選をめぐっては、福島県白河市の自営業・金山屯さん(84)が無投票阻止を訴えて出馬を予定していて、選挙戦となる見通しです。