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「適性を著しく欠く」県有地評価の不動産鑑定士を懲戒処分 知事「コメントできない」山梨

2025年3月28日 9:43
「適性を著しく欠く」県有地評価の不動産鑑定士を懲戒処分 知事「コメントできない」山梨

 山中湖村の県有地の賃料を巡る裁判に関連し、県からの依頼で土地を評価した不動産鑑定士について、日本不動産鑑定士協会連合会が「適性を著しく欠く」として懲戒処分としていたことが28日、分かりました。

 富士急行に貸し付けている山中湖村の県有地の賃料を巡る裁判で、県はこの不動産鑑定士の鑑定結果を根拠に従来の3億3000万円の6倍にあたる「20億円が適正」と主張しましたが、敗訴が確定しています。

 富士急行側はこの鑑定結果について、全国の不動産鑑定士でつくる日本不動産鑑定士協会連合会に調査を依頼。連合会は「依頼者の県に偏った恣意的な評価が行われ、鑑定結果は公平性、妥当性を欠いている」などと指摘。県から依頼を受けた不動産鑑定士について「適性を著しく欠く」として、会員に与えられた権利の停止3か月の懲戒処分としました。

 不動産鑑定士の懲戒処分について、長崎知事は「コメントできない」としました。

長崎知事
「公表した資料の中には個別の案件、もしくは個別の鑑定士の名前は一切出ていないので、我々は確認できない話についてコメントはお断りしたい」

 一方、富士急行側は「我々の主張が受け入れられて当然」としています。

 処分を受けた鑑定士は山梨放送の取材に対し、「県からの圧力はなかった」とした上で「極めて安いままの賃料を是正するため、誠意を持って鑑定にあたった。不当な処分だ」と話しています。

最終更新日:2025年3月28日 9:43
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