通学路の安全対策、必要な全国7万6000か所余りのうち約6万7000か所で完了
通学路の安全をめぐり、対策が必要とされた全国7万6000か所あまりのうち、今年9月末時点で、およそ6万7000か所の対策が完了したことがわかりました。
2021年6月、千葉県八街市で下校中の小学生の列にトラックが衝突し、5人が死傷する事故が発生したことを受け、全国の市町村立小学校の通学路で、教育委員会や学校、PTA、道路管理者、警察などによる合同点検が実施され、対策が必要な箇所として7万6404か所が指摘されていました。
15日に開かれた政府のワーキングチームでは、今年9月末の時点で、このうち88.1%にあたる6万7292か所で対策が完了したことが報告されました。
また、歩道の設置や防護柵の設置など、一部の安全対策については、用地買収が必要となるなど一定の期間を要するため、場所によっては注意喚起の看板の設置や見守り活動などの対策が講じられていますが、こうした「暫定的な安全対策」を含めると、全体の94.8%にあたる7万2427か所で対策が実施されたということです。
今年4月の関係閣僚会議で、岸田首相は今年度中にすべての箇所で暫定的な安全対策を終えるよう指示していて、加藤こども政策担当相は、この目標を達成できる見込みであると述べた上で、残りの対策についても関係省庁で連携し、より一層強力に推進するよう求めました。