ハロウィーンに「渋谷に来ないで」 区が異例の呼びかけ “路上飲み”横行でトラブルも…
ハロウィーン本番を前に、悪質な“路上飲み”が大きな問題となっている渋谷。今年は「渋谷に来ないでほしい」と、区が全力で呼びかけています。
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25日、渋谷にいた人に“渋谷のハロウィーン”のイメージを聞いてみると…
20代
「怖い感じ」
“渋谷のハロウィーンは怖い”という人もいれば…
20代
「今年は、『ハロウィーンゴー』みたいな。言いづらいんですけど、女の子に声かけて…みたいな」
“行きたい派”と“行きたくない派”に分かれたカップルもいました。
渋谷のハロウィーン 行きたくない派の彼氏
「人混みは嫌い。なので(ハロウィーンは)来ない」
渋谷のハロウィーン 行きたい派の彼女
「私は、行きたいとは思います」
行きたくない派の彼氏
「絶対に止めるよ」
行きたい派の彼女
「…。行かないです」
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今年、渋谷区長は異例の呼びかけを行いました。
渋谷区 長谷部健区長(9月)
「ハロウィーン目的で、ハロウィーン期間に、渋谷周辺に来ないでほしい」
この数年で、“ハロウィーンの聖地”と化した渋谷。“仮装”は、その年のトレンドも映し出してきました。世界にも知られるようになり、区は毎年、厳重な警備態勢で臨んできました。
しかし、“若者の暴徒化”や、トラブルが絶えなかった渋谷ハロウィーン。かつては、「ハロウィーンを渋谷の誇りに」と呼びかけていたイベントですが、今年は、「渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません」と、まったく逆の呼びかけをしています。
渋谷区 安全対策課 課長 東浦幸生さん
「来たら、事件・事故に遭う可能性が高い。ぜひ来ないでください」
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特に問題となっているのが、“路上飲み”です。
記者(2022年)
「路上では、たばこに飲酒と、めちゃくちゃです」
ハロウィーン期間中、禁止されているにもかかわらず、路上で飲酒する若者たち。トラブルのきっかけになるうえ、ゴミが散乱するのも大きな問題になっています。
今年のハロウィーンについても、渋谷区は10月27日(金)からハロウィーン翌日の11月1日(水)まで、午後6時から午前5時の間、駅の近くのエリアでの“路上飲酒”を禁止します。
とはいえ、普段から“路上飲み”する人が多い渋谷。今は禁止期間ではありませんが、ゴミを持ち帰るようパトロールを強化しています。
パトロール
「ゴミの持ち帰り、ご協力お願いします」
すると、早くも仮装して訪れていた外国人の姿がありました。
外国人
「(お酒)まだダイジョウブですよ。ハロウィーンから、ダメデスヨ」
いま、渋谷で“路上飲み”している多くの人は、外国人です。
渋谷ハロウィーンに2年連続で来ている アメリカ人
「アメリカだと違法で、外では飲めないんだ」
先進国では珍しい“路上飲み”にあこがれてという外国人が多いようです。
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迫る、ハロウィーンの夜。渋谷の店も徐々に、警戒モードに入っています。
ハロウィーンまでの間、人の混雑具合をみて、営業時間の短縮を検討するという店は、当日はシャッター(門扉)を閉めて、お酒に酔った人が店に入らないよう、対策をすると話しました。
――渋谷区が「ハロウィーンに渋谷に来るな」と言っているが?
シブヤショクドウ VENTUNO TOKYO 村上月海 副店長
「賛成ですね。お酒を飲んで騒いで暴れるという方は、できるだけ来ないでほしい」
別の店の人は、呼びかけだけでは不安だ、ともらします。
西欧料理とお酒「ワゴン・リ」 足達太一さん
「『来るな』って言って、来ないと思います? それに従うかって話」
例年、センター街には道を埋め尽くすほどの人が訪れますが――
渋谷区 安全対策課 課長 東浦幸生さん
「人は来ても、お金は落としていかない。もうまったく経済効果はない。むしろマイナスだと」
まさに、お金はかけず、“迷惑だけをかけている”状態です。
今年は、コロナ禍があけて初の“渋谷ハロウィーン”。どのように過ごすかが、重要になりそうです。