HIS「GoTo」給付金不正受給で報告書
政府の観光支援策「GoToトラベル」をめぐり、旅行会社大手のHISは、子会社2社が不正に給付金を受け取っていたことを受け、問題発生の原因や再発防止に向けた改善措置などをまとめた報告書を観光庁に提出しました。
不正受給に関わったのは、HISの子会社である「ミキ・ツーリスト」と「ジャパンホリデートラベル」の2社です。
18日、HISが観光庁に提出した報告書では、問題発生の原因として「子会社の自立性を尊重する企業文化が問題取引の早期把握・是正への取り組みを遅らせた可能性がある」などと説明しています。また、「子会社の役員として任命したHIS役職員が多重兼務となり、子会社のプロパー役員との意思疎通不足やコンプライアンス上のけん制が機能していなかった」と分析しています。
子会社の「ミキ・ツーリスト」については、社長への権限集中やけん制機能の不全があったこと、「ジャパンホリデートラベル」は、社長業務に対する監視・監督や内部通報制度が不十分だったことなどを原因としてあげています。
再発防止に向けては、研修などを通じたコンプライアンス意識の改革や、親会社による子会社管理の強化を図るとしています。