友人と食事会に行くため…研修医が「救急車」で“寄り道” 愛知・江南市
愛知県の江南厚生病院に勤める女性研修医が、同乗した救急車を私用で寄り道させていたことがわかりました。理由は“友人との食事会に行くためだった”ということです。病院は、「不適切な行動であり、病院として深くお詫びする」としています。
◇
市民が嘆いていたのは、20代の女性研修医が救急車を私的に使っていたことについて。救急車で患者を搬送した後、同乗していた研修医が友人と会うために遠回りをしていたのです。
20代
「医者という患者を救う立場の人が、私的に使うのはどうなのかなと思います」
40代
「市民の税金で救急車・消防車、走ってくれているので」
愛知県江南市の消防本部によると、ことの発端は16日午後5時半ごろ、江南市の江南厚生病院から、患者の転院搬送の要請が消防本部に入りました。
転院する患者が乗った救急車には、江南厚生病院に勤める20代の女性研修医も同乗し、長久手市の愛知医科大学病院へ患者を搬送しました。しかし、その直後、女性研修医と救急隊員らの間で、次のようなやりとりがあったといいます。
女性研修医(20代)
「用事があるので、名古屋駅か伏見駅か、藤が丘駅で降ろしてほしいです」
救急隊員
「隊長に確認します」
救急隊長
「遠回りになるので、名古屋駅や伏見駅に行くことはきついです。藤が丘駅だったら可能です」
その後、救急車は帰りのルートから近い藤が丘駅に寄り道し、女性研修医は途中下車したといいます。
江南市消防署 花木康裕署長
「救急車はそもそも、市民の皆様の安全を守るための車ですので、今回、このような不適切な利用をしてしまったことに対して、お詫び申し上げます」
病院の聞き取りに対し、女性研修医は「プライベートで友人と食事会に行くために、途中で降りたいと伝え応じてもらった。認識が甘かった。迷惑をおかけしました」と話しているということです。
江南厚生病院は、「不適切な行動であり、病院として深くお詫びする」としています。