現地時間２７日にチリで発生した地震の影響で、日本で津波が観測されたことを受け、気象庁は２８日夕方に会見し、「今回の津波は、最初のよりも２回目以降のほうが高くなっている」として、「少なくとも、今後数時間は警報を解除できない」と話した。

　気象庁によると、これまでに観測された津波は、岩手・久慈港で１メートル２０センチ、宮城・仙台港で１メートル、北海道・根室市花咲で９０センチとなっている。津波を観測した検潮所では、いずれも最初の津波よりその後に観測した津波のほうが高くなっている。こうした特徴は、６０年に１４２人の犠牲者を出したチリ地震津波に似ていて、気象庁は「少なくとも、今後数時間は警報の解除はできない」と話している。

　気象庁は、警報が解除されるまでは高台に避難するなど津波への警戒を呼びかけている。