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東工大“セシウム除去システム”公開実験

2011年4月20日 21:34
東工大“セシウム除去システム”公開実験

 福島第一原子力発電所では、放射性物質を含む汚染水が復旧作業の妨げとなっている。東京工業大学は、汚染水から放射性セシウムを取り除くシステムを完成させたとして、20日に公開実験を行った。

 東京工業大学・有冨正憲教授らのグループは、「フェロシアン化鉄」という物質を使って水とセシウムを分ける実験を公開した。実験には放射性でないセシウムを使用したが、放射性セシウムに応用することも可能で、有冨教授によると、この技術を使うと放射性セシウムを95%以上除去することが可能だという。

 福島第一原発の汚染水処理については、フランスの原子力大手「アレバ」が中心となって行われることが決まっている。有冨教授は「フェロシアン化鉄は他のものに比べて非常に安価であり、アレバに決して負けるつもりはない」と述べており、今後、福島第一原発周辺の池や土壌の浄化を行えるようにシステムを改良し、実用化を目指すという。