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裁判員制度開始から2年 裁判員1万人超に

2011年5月21日 14:09
裁判員制度開始から2年 裁判員1万人超に

 裁判員制度がスタートして21日で2年、今年3月までに約1万2000人が裁判員を務めた。性犯罪について、量刑が厳しくなる傾向があらわれている。

 最高裁によると、今年3月までに1万1889人が裁判員を務め、2060人の被告に判決が言い渡された。この中で、死刑判決と全面無罪判決が5件ずつ出ている。判決での刑の重さについて、これまでの裁判官のみによる裁判と比較すると、強姦致傷事件など性犯罪ではより厳しい傾向があらわれたが、殺人や強盗致傷事件では大差がなかった。

 また、1年前に比べて、重大な事件や被告が罪を否認する事件の件数が増えたことから、裁判の日数や評議の時間が増えている。裁判員経験者からは「会社を何日も休みにくい」などといった感想もあり、社会全体として裁判員が参加しやすい環境をつくっていくことが課題となる。