「巌さんを犯人視している」袴田さん弁護団、検事総長の談話撤回求める
再審=やり直し裁判で無罪が確定した袴田巌さんの弁護団は11日、判決内容に不満を示した検事総長談話について、最高検察庁に撤回を求めました。
袴田巌さんは、1966年、静岡県で一家4人が殺害された事件のやり直しの裁判で9日、無罪が確定しました。
検察側は、畝本直美・検事総長が談話を発表して控訴の断念を表明しましたが、その中で、捜査機関による証拠のねつ造があったと断定されたことに強い不満を示し、判決内容について、「到底承服できないもの」などと述べていました。
これについて袴田さんの弁護団は11日、「巌さんを犯人視している」などとして、最高検察庁に抗議し、談話の撤回などを求める要請書を提出したと明らかにしました。
弁護団事務局長・小川秀世弁護士
「名誉毀損に該当するおそれもあるようなものだと思っています」「非常に軽々しい、法律家としてはとんでもない内容だった」
弁護団は、検察を代表して検事総長が直接、袴田さんに謝罪することも求めたということです。