石破政権にさらなる「逆風」 世論調査で内閣支持率は発足以来最低の31%に “石破おろし”は?
最新の世論調査で、石破政権の支持率が発足以来最低の31%となりました。高額療養費制度や10万円相当の商品券配布に加わった、さらなる「逆風」で、政権が揺れています。
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自民党の新人議員15人に、石破首相が10万円相当の商品券を配った問題。17日夜、受け取った商品券を「返した」という議員に聞きました。
──秘書が戻した?
商品券を返した自民党・福原淳嗣衆院議員(17日午後7時過ぎ)
「そうですね」
──ご自身が直接、石破首相に渡したわけではなく?
商品券を返した自民党・福原淳嗣衆院議員
「あの頃は委員会とかがたくさんあって、そういう時間はないです」
ほとんどの議員がすでに返しているといいますが、17日も配った本人は、“陳謝”に追われました。
石破首相
「大変申し訳ございません」
「法的に問題はない」とする石破首相に対し野党は、首相の行動は政治活動にあたり、違法だと追及。
共産党・小池書記局長
「明らかに政治資金規正法違反だと、アウトだと。総理は『ハンカチでも買ってね』『お菓子でも買ってね』と。10万円のハンカチありますか? 汗拭くこともできないじゃないですか」
石破首相
「こういう政策を我が党として推進せねばならんとか、誰々を当選させねばならんとか、そんなお話は(会食では)一切いたしておりませんので、政治活動として行ったものではないということを申し上げておる次第」
この問題をめぐり、16日に驚きの発言をしたのは、石破首相と同じ鳥取県を選挙区とする舞立昇治参議院議員。
自民党・舞立昇治参院議員(16日)
「歴代の総理が慣例として普通にやっていたことが、ここまで問題になるというところは…」
商品券配布は「歴代首相の慣例」だと発言。ところが事実誤認、推測に基づく発言だとして、その日のうちに撤回しました。
同じく、夏に参院選を控える自民党の西田昌司議員は…。
自民党・西田昌司参院議員(14日)
「けじめをつけてもらいたいと思いますね。退陣するという意味です」
公然と、石破首相に退陣を要求。週末、その西田議員の姿は地元・京都にありました。地元の支援者との集まりでは…。
自民党・西田昌司参院議員(15日)
「石破さんの問題どんな感じ?」
西田議員の支援者
「最低やね」
自民党・西田昌司参院議員
「元々石破さん応援してたでしょ?」
西田議員の支援者
「してますよ。あれでころっと変わりましたよ。あんなんしたらあかんやろ」
西田議員の支援者
「僕ら地方の社長とかでも、(お金ではなく)姿勢とか言葉とか、そういうので引っ張っているから、総理としてリーダーとして資質を疑われる」
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週末にNNNと読売新聞が行った世論調査。石破首相が自民党議員に10万円相当の商品券を配っていたことは問題だと思うかたずねたところ、「思う」が75%に達し「思わない」を大きく上回りました。
「石破内閣を支持するか」とたずねたところ、「支持する」と答えた人は31%で石破政権が発足して以来、最低に。逆に「支持しない」は58%と、大幅に上がる結果に。
これに自民党の中堅議員は、日本でのメジャー開幕直前で盛り上がりを見せる野球にたとえ…。
自民党の中堅議員
「高額療養費・商品券・世論調査でスリーアウトチェンジ」
永田町で、“石破おろし”は加速するのでしょうか。
政治部官邸キャップ・平本典昭記者
「日本テレビ政治部では、国会議員の考えも分析しようと、与野党の議員ら100人を緊急取材しました」
「質問は、ズバリ直球で石破政権はいつまで続くのか? 3つのタイミングで聞いたところ、最も多かったのは選択肢の中で一番長い『参院選まで』。ところが、これは4か月前に同じ質問をしたときに比べるとかなり減っているんです」
「逆に増えたのは『予算成立と同時に退陣』と答えた人です。さらに、中身を分析すると石破首相のいわば『敵』となる野党より『身内』の与党議員の方が数が多かったんです。本来攻めるべき野党が続投を望み、守るべき与党が退陣を望むという『奇妙なねじれ』が数字にも表れた形です」
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野党側は、石破首相の「政治倫理審査会」への出席を求めています。
(3月17日放送『news zero』より)