天皇陛下、退院される 御所で静養へ

心臓の冠動脈バイパス手術のため、入院していた天皇陛下が4日午後、退院された。
4日午後2時半過ぎ、天皇陛下は手術を受けて入院していた東京・文京区の東京大学付属病院で、花束を抱えて皇后さまと一緒にロビーに姿を見せ、居合わせた200人を超える人々から拍手が上がると、にこやかに何度も手を振って応えられた。病院長や医師団らから見送られて、入院以来、17日間を過ごされた病院を後にされた。
宮内庁によると、4日午前中に医師団による最終的な協議が行われ、検査でも問題がなかったため、退院が決まったという。また、執刀医の順天堂大学・天野医師は報道陣に対して、「回復やリハビリが1日も後戻りすることはありませんでした」「陛下は日常に不安を感じておられる様子もありませんでした」とコメントした。
陛下は今後、お住まいの御所で静養を続けるが、11日に行われる東日本大震災の追悼式典に出席されることを強く希望されている。宮内庁は、陛下の体力の回復状況を慎重に見極めた上で、出席が可能かどうか判断する方針。